ZOO
今私たちが生きているこの世界の様子が動物たちに例えられてる寓話的な歌詞の楽曲です。その例えはかなり的確で、ドキッとしたり、ちょっと切ない気持ちになったり・・・と、様々な感情を呼び起こしてくれます。やっぱ、辻仁成の詞はすごい!って改めて感じさせてくれます。また、2曲目も80年代を代表する歌詞が素敵な曲です。ぜひぜひ多くの人に聴いていただきたいのですが、なんせ辻さんは声に癖があるので、嫌いな人はとことん聴く気にはならんだろう・・・と思い、敢えて評価は☆4つにしておきました。
SLOW
ECHOES OF YOUTHの三枚目のシングルは、前作「REAL」から一転してアコースティックな感じのやさしい曲に仕上がっている。
「SLOW」はECHOES時代の「友情」にも似た、辻仁成らしいラブソング。よくあるラブソングの様につらつらと「愛してる」を連発するような曲ではなく、どこか寂しい感じのする曲だけども、それでもそこには否定的な感情ではなく希望を抱かせる様な前向きな気持ちが並んでいる。急げば失くすばかりの愛を、あせらずあたためていきたいという気持ちが。
「太陽賛歌」は一転してやさしい感じの曲。「あなたとならば あなたがいれば 輝く」との言葉どおり、幸せな感情を自然賛歌のような歌詞で歌い上げる。
VOICE2~cover lovers rock~
伴都美子さんらしさがあって、聴く分には充分に良い作品です。
でもね、男性だけのカバーって、徳永英明さんの逆を狙ってるみたいで・・・
☆1つ減しました。きっと、違うと思うけれど。
Sq.-スクエア-
「答えのない答え探した」…「この頃」より。
辻仁成のオリジナル5thアルバム。辻さんの近年の作品に見られた「勢い」は変わらずなんだけど、少しその方向性が変わったよう。近年の作品では「変化せよ」と直接的に訴える歌詞が多かったが、本作ではもう少し説明的になり、「変わらない、変わっていない自分に気付き、そして自らの意思で変化せよ」という風に歌っているような歌詞が目立つ。
「誰かに操られてる」
「自分なんてあるようでない」…「誰かの思惑」
「もう若くはない、そう思う人の方が多いこの世の中
愛されていたい人が増えてもうやたらと混線しまくってる」
…「ラブ スクエア」
「飽きたわけじゃない/誰のせいでもない
なのに終わりは来る
心が持続しなけれて/みんな途中でぼきぼき」
…「どの方角から誰が来るのか分からないから全部開いてる」
「私はだれのもの
並べられた見せ物
罪の意識のない大人ばかりだね」
…「バラバラ」
そして上記の傾向が一番顕著なのが、「ファイ」である。
孤独は誰かに孤独であることを知ってもらいたいから、孤独ではない。
一人は誰かを傷つけたくないから傷つきたくないから、一人ではない。
本当に「孤独」「一人」であるのなら、そもそもそんなことは考えない。
それは「優しさを少し誤解したまま」で、「群れたい奴等のむなしい空集合」である。
ならどうすればいいのだろう?
その答えについて、このアルバムを聴きながら考えてもらいたい。
冷静と情熱のあいだ(通常版) [DVD]
素敵な女性が痛いほど切ない恋をしている。女性の気持ちがわからない僕にもあおいの葛藤・女性らしさは手に取るようにわかりました。順正の情けなさも。ストレートでとっても素敵なラブストーリーです。あおいと順正の恋愛をエネルギーにして生きることに憧れを持たせます。
つい最近になって原作を読みました。原作を読んで、完全に別の話だと思いました。映画ではあおいの繊細な心理描写が痛いほど伝わってきましたが、小説では順正の愛情の深さ・心の温かさの方が印象的でした。その純粋さ、小説より映画の方がずっと強く、可憐に描かれてる。
とっても素敵な「映画」ですよ。