蝶の舌 [DVD]
何てことないシーンの連続なのに、ずぅっと惹きつけられつづける――
そんな力をもった画と音、独特なリズムの編集
とくに画について言うなら、とくに影・闇・黒だなぁ…
スペイン映画の十八番、やっぱりスゴイ
ケルトの末裔が棲むガリシア地方の1936年…
それだけでも、異国情緒を存分にかきたて、文字どおり夢見心地にさせてくれる☆
そして…あのED! この時空が置かれた歴史が顕わになる…
心に突き刺さるに決まってますよね
名作感ただよう名作♪
【覚書】
・ 本作は、宗教と深く結びついた「メロドラマ」っていう括りができる!貴重!
蝶の舌 (BOOK PLUS)
私は映画を見てから本を読みました。映画ではほとんど戦争の暗さを感じさせないとても温かい雰囲気の中、最後のシーンに頭を殴られたようなショックを受けたものですが、この本の世界も、ある意味似ているといえると思います。(原作なので当たり前かもしれませんが) 本は短編集ですが、全体を通してはすごく詩的な世界です。全体的にむしろほんわかとした流れであるのですが、それでも作者の鋭さ、敏感な感じが見え隠れし、なんとなく彼の世界にハマっていってしまいます。なんとなくというのも、わたしはこの本は一度読んだだけでは完全に理解することはできなかったからです。ですがこの本は、何回もくりかえして読みたくさせる本であるとおすすめします。