日本映画[監督・俳優]論 ~黒澤明、神代辰巳、そして多くの名監督・名優たちの素顔~ (ワニブックスPLUS新書)
「日本映画・監督、俳優論」、と言っても、これは飽くまで俳優萩原健一の、萩原健一による“それ”である。
70年代初め、GSのスーパースターから俳優へと華麗なる転身を果たし、映画界に於いては、斎藤耕一に見出された後、神代辰巳と伴走する一方で、TVの世界では「太陽にほえろ」で一躍成功を収め、以来、「傷だらけの天使」、「前略おふくろ様」で、市川森一、倉本聰らドラマ脚本家の寵愛を受け、更に、黒澤明、蜷川幸雄と言った鬼才と出逢う。
前述の作家たちとの交流や、深作欣二、工藤栄一、今村昌平、中島貞夫、石原裕次郎、三船敏郎らとのエピソードや撮影裏話の数々が語られ、鈴木清順、市川崑、フランシス・コッポラらについても容赦ない論評が加えられる(笑)。
沢田研二や松田優作への特別な感情や、自ら製作も手掛けた「祭りばやしが聞こえる」についてもその想いが言及されているし。
自身の全仕事について、と言うほどではないが、それでも、「誘拐報道」のあの電話ボックスの長回しや、「青春の蹉跌」の♪エンヤトット、エンヤトット♪と言った忘れられない名シーンについても触れられている。
最もページを割いているのは「もどり川」についてだが、不覚にも未見なのが残念。
確か70年代半ば、「キネマ旬報」のロング・インタビューで語っていた当時とまるで変わらないある意味尊大と思えるそのモノ言いだが、映画に対する天才的感性と美学、歯に衣着せない言動は、35年経った今でも少しも変わらない。
やんちゃで近寄りがたい、エキセントリックでキレやすい大スターにして、純粋で真摯なその俳優としての生き様が見えてくる。
70年代から80年代の日本映画ファンには嬉しい1冊、講談社から刊行の「ショーケン」と併せて読む事をお薦めしたい。
それと、つかこうへい、中上健次との共通項と類似性を以て、ショーケンを語る巻末のスガ秀実の解説も、いかにもスガ的な社会的考察で面白かった。
BRAND-NEW MOTOR SHOW [DVD]
メイキング付きライブビデオ編と
2004年12月18日に行われたSHIBUYA-AXでのライブビデオ編との
2部構成になっており、メイキング付きのライブビデオ編では、
MOTORWORKS結成のきっかけとなった先日解散したスクーデリアエレクトロのライブに
メンバーが飛び込み参加で演奏する場面や、レコーディングの様子、
また、東京以外の地方公演の模様も収められていてボリュームたっぷりです。
ライブビデオ編の方は演奏カットを中心に構成されているので、
当日のトーク部分は大部分はカットされています。
まぁここはライブに行った人のお楽しみはとってあるという所かと思いますが、
石田さんの学校の先生っぽいトークが好きなので、
少しでいいので、さわりだけでも収録して欲しかったかな、とは思いました。
実は当日のライブではボーカルの黒沢さんが1曲目からサビのターンを間違っているのですが、
その時のメンバーとのトークは収録されていませんが、
田村さんが笑いながら黒沢さんとアイコンタクトをとっているシーンがあるので、
ちょっとだけ一発勝負っぽいライブ感がでています。
渋谷のライブに行けなかった人はチェックしてみましょう。
色々な意味で大はしゃぎしているメンバーの記録ビデオといった内容です。
MOTOERWORKSの音楽はライブ音源の方が色々な意味で爽快かつ痛快なので、
ライブツアーに参加できなかった人は学習用として、
ライブツアーに参加した人は復習用にと露出度少ないバンドですし、
これを見ながら新作を気長に待とうかな、とわたしは思いつつ購入しました。
Focus
既に前掲のレビューにこのアルバムの価値は述べられているので、補足として書いてみます。
このCDと自分編集のベスト盤を予習に聴いてもらって、LIVEに連れて行きました。
もう、その人は黒沢健一無しで入られなくなりました。4/1発売の高音質CDとパンダも予約してました。
そして初期中毒者にありがちな、他の音楽を聴かなくなる症状もでています。早く立ち直って欲しい反面、嬉しさもあります。
このアルバムも一日に何回も聴いているようで、特にGrowやMayBeがお気に入りです。
V.S.G.P
私は音楽については素人ですが久々に良いCDを買ったと思っています。
ヴォーカルが良いのは無論のこと、ストリングスやピアノの音も聴いているととても落ち着きます。ジャカジャカした元気なロックを聴く気分にはなれないけれどクラシックを聴くには重すぎる、というときに最適だと思います。
ちなみに、ディスク1はライブの音源を使って録音し直した曲が中心で、ディスク2はライブの音源が収録されています。
黒澤明 : THE MASTERWORKS 3 DVD BOXSET
まず何で星4つかというと、セットでしか買えないから。
それは、ともかく「隠し砦の3悪人」はぜひ見て欲しい。
何とあの「スターウォーズ」と全く同じストーリー展開なのだ。
それどころか、映像のカット割りやリズムなど酷似しているシーンが
頻発する。オープニング、ダースベーダーとオビワンの一騎打ち、
エンディング、レイヤ姫、R2D2、C3PO。うーん似すぎ。オビワンの役は、
イギリスの名優アレック・ギネスが演じていたが、三舟俊郎がやる
案もあったという。もしそうなっていたら。。。
もちろん、おもしろも折り紙つき。
この映画は「スターウォーズ」を見てから見たのだが、ほんとうに
「びっくり」だった。