指原莉乃1stフォトブック『さしこ』 (講談社 Mook)
4X歳になる。
子供時代から現在まで、アイドルのポスターを部屋に貼ったこともなければ、写真集を買ったこともない。
タレント本の類も持っていないし、たぶんこれからも買わないだろう。
さしこのもの以外は。
さしこは、なかなかの美形ではある。個性的でもあり、生命力が強い印象もグー。
ただし、美脚と言われる脚については、個人的に膝から下は感心しない。
しかし、本当に細いウエスト(最近は細いかあやしくなった)、
〜お尻(どう形容してもヤラシくなるのでここでは控える)、
〜最強の太もも(現在放映中のトイレクイックルのCM中でトイレ掃除してるときにバッチリおがめる)
までは拝みたいほどの素晴らしさである。
目ぢからもある。女優ができるかどうかわからないが、できそうな顔つきはしている。
現在放映中のドラマは見るたびにヒヤヒヤするので正直嫌だ。
だがこの2012年夏に映画化されるのは本当らしいので、不本意でも映画館に行ってしまうと思う。
しかし、上記で書いたことは単なる彼女の構成要素のひとつに過ぎない。
彼女の魅力は「さしこ力」に尽きる。
「さしこ力」については秋元康が各所で発言しているので、詳しくは書かない。
ネットで検索すればわかります。
私が考える「さしこ力」は、それとは少し異なっているかもしれないが、こんなもの。
「さしこ力」とは、誰でも持っているポジティブなエネルギー。
それはポジティブといっても、バリバリでもないし、もしかしたらピュアですらないかもしれない未知のエネルギー。
よく言われる「なんでもポジティブにとらえる」などという概念とは全く別個のエネルギー。
ヘタレで、中途半端で、時にはほんとにダメで、結果も残せなくて、それでも元気になれるエネルギー。
真のポジティブなエネルギー。
それが「さしこ力」。
「さしこ力」は誰でもどのくらいかは持っている。
見渡せば、だれでも「さしこ力」がある程度強い人を身近に見つけることができるはず。
でも、さしこは「さしこ力」の純度がハンパなく高い。当り前ではあるが、それが「奇跡」でもある。
普通の人間は、きっとさしこほど「さしこ力」は持てない。
そして、「さしこ力」はまだまだ世間的には認知されていない未知のエネルギーなのだ。
それがAKBという集団であり現象のなかで発掘された。
それも奇跡。
たぶん秋元康もこのことを指して、帯で「奇跡」と評しているのだと、勝手に思う。
…詳しく書かないと書いたのに、書いてるな、「さしこ力」のこと。
こんなにジワジワと多くの人を温めるほどのパワーがこの19歳の女の子にある。
そしてこの本ではその源泉となった家族のことに、ちょうどよく触れている。
最後のお母さんの手紙。
読みだしたときにも、真中くらいまで読んでも、まさか自分が感動して泣くとは思わなかった。
でも泣きました。まいった。
この「さしこ力」がメディアを通じて日本中でどこまで拡散するのか、それはこれからであり見物である。
天才・秋元康も相当本気だ。この本のインタビュー見れば、それはわかる。
蛇足ですが、現在レギュラー出演してる「いいとも水曜日」の様子を見ても「さしこ力」の放射を感じることはあまりない(笑)
髪型と帽子のせいか、よく笑う頬骨の高い地味なAKBの女の子というレベルの存在感。
なんとかしてほしい。
でも、それが、さしこ。
そして、このレビューを読んでくれた方たちには、是非「さしこ中毒」になってもらいたい。
「さしこ中毒」とは、
「さしこ抜きの生活が難しくなるが、代わりに「さしこ力」のパワーを受けられて元気に生きていける状態」
を指している。
ほぼ総ての人が「さしこ中毒」になれると思われる方法↓
1)YouTubeで関連動画を先に見る
おすすめ動画 :冠番組「さしこのくせに」※放映は終了
備考 :最終37回「さしこ裁判」を先に観て、それから一話目から観ていく
'2)この本「さしこ」を購入して読む
(できれば新品で、もちろんamazonで:彼女の実績になるので)
順番は逆なら、なお望ましい。
ちなみに、さしこがカワイイのかブサイクなのか判断しないで見続けることをオススメする。
もちろんカワイイ。個人的には「不服顔2」が一番好きで待受にしている。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
しつこいですが、ひとこと。
これだけ数多く愛あるレビューが溢れかえっているのは普通のことでしょうか?
他のひとのレビューを見てもウルッと来る自分自身が正直おかしいような気もするが、
それが「さしこ力」であり、もはやヲタ世界から世間一般はと感染は拡がっていると思う。
マルさまぁ~ず Vol.1 [DVD]
さまぁ〜ずのDVDはよく観ているが、あのだらだら感が面白いと思って今回も
同じ感じなのだと思って観たが、ザキヤマ、フットボールアワー後藤のおかげで
思いっきり笑えます。これは保存しておこうと思ったができなくて残念。
これほど保存ができなくて悔しいDVDはない。
コメントお待ちしています。
恍惚の人 [DVD]
『銀座カンカン娘』を見た翌日に、この作品が届いた。高峰秀子の役柄のシリアスな転換振りに度肝を抜かれた。高峰が49歳の作品だから、僕の現在と同年代になる。高峰ファンに昨今、急速に転化した自分としてはレンタルでなくて、現物を購入したのは旨い買い物をしたと自得している。庭に咲く白い花に、老父の森繁がうっとりと見入る、この作品の見せ場だと思うが、この一瞬の表情こそ題名の通りの『恍惚』の瞬間なのだ、というアピールを森繁の演技に感じた。そして健常人と自認している人々には体験することの出来ない世界、味わい伺い知ることの出来ない『美』の世界が厳然として存在し、不憫と見做されている認知症の人間にこそ、つかめる事の出来る、そういう『恍惚』に浸れる世界があるということ、認知症という扱いを受ける人々の健常人への密かな、ある種の優越性というものを表現しきったシーンと感じた。老父が亡くなったあとで、老父の孫が、母の高峰に投げかけた、ひとこと「もう少し生かしておいても、よかったね」に、高峰が慄然とした表情をする、この一瞬の表情に、嫁として、実の血の繋がった息子や娘よりも、誠心誠意、老父に深い愛情を体当たりで示してきたが、おもてには表さなかったが心の深奥で抱いていた本心、それは自分自身が一番自分のなかに存在していることを恐れていた感情、人に覗かれたくない本音というものを息子にいとも造作なく見破られていたことへの驚愕、そういう感情の襞を高峰は見事に表現している。高峰の作品の随所で見られる高峰の十八番、一瞬の表情に無限の言葉を込めるという天賦の才、これがこの作品においても、ラストシーンで十全に発揮されていた。そういう高峰ファンとしては舌鼓をことさら強く打たせてくれる作品であった。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
有吉佐和子って・・・すごすぎる・・・。と思った本です。彼女の作品で初めて読んだのが、「悪女について」です。
27人の関係者が、主人公の女性について語ります。関係者27人のセリフだけで、物語が作られていきます。当然、27人がそれぞれ個性的です。それぞれの証言により、主人公の人物像が浮かび上がってきます。
けれど、注目すべきは、各々によって主人公の人物像は違うこと。関係者の口から主人公の言葉は出てきますが、主人公が何を考え、何を思っていたのかは分かりません。
一人の人間は、ウラもオモテもあり、人の評価もあてにならないことを感じます。
主人公が「悪女」かといわれれば、そうでもないと思うのです。浮かび上がる人物像は、全て他人の印象ですから。
それを小説として昇華しきっているところに、有吉佐和子のチカラが出ていると感じました。