ヴァレリアン
10年以上のも前の作品なのに全然古さを感じない、不思議な作品だ。フランス出身のジャズ鍵盤奏者のフィリップセス。センス、テクニック、アイディアともに世界最高水準なわけで、このセンスが欲しい人物は多いに違いない。なんかそのへんが、ニックプリタスにも感じが似てるけど。悪い言い方をすると他人の夢を実現する道具になるのは、ある意味精神衛生上良くないわけだが、この作品はそのような状況、つまり他人のお手伝いですごく忙しい状況だけど、から逃れるために作成したものらしい。で内容の方だけど、彼のヨーロッパ的美学に貫かれている素敵な音になっている。シンセ類とアコピアノで構成されているようだが、見事なバランス感覚でもって彼のイメージ世界を具現化することに成功している。ジャンル分けが意味を持たないのが天才の音楽ならば、まさしくこれは天才の生み出した音楽だ。何度聞いても私自身インスパイア-される不思議なアルバムです。他のかれのオススメはStoryteller/Masqques と名盤ぞろいです。どれもセンス抜群です。脱帽!