ドラッグ・オン・ドラグーン公式設定資料集―The Materials
DOD2をゲームし終えてからDODが気になりだして、設定本を買ってしまいました。
本の中身はまずまずでした。
私的には「カイムとフリアエinこたつ」のイラストがよかったです。
でも、このゲームがそんなに好きじゃない人がこれを買うのは、やめておいたほうがいいですよ。
ドラッグ・オン・ドラグーン・パーフェクトガイド
本書に記載されている、あるフリーミッションの攻略では
「このミッションはゲーム中最難門であり、何度も挑んでクリア出来ないうちに
嫌気がさしてきて、しまいにはゲームをプレイしたくなくなるかも知れない」
などと酷く主観に依り、投げやり感さえ感じる解説が一部ありました。
ちなみにそのミッション、大して難しいとは思えないのですが、それでも
攻略班が大苦戦したのはよく分かりますが、だからといって中傷じみた事を書くようでは
(色んな意味で)落第なのでは。
攻略本から感情が感じられては攻略本としてまともに機能しません。
もっと機械的なスタイルが望ましいと思われます。
しかし、データベースや本編攻略などは、他の方が言われている通りとても素晴らしいです。
全ミッション図解解説入りで分かりやすく、細かく攻略されているので、
本書があれば問題なく全てのエンディングを見れると保証します。
ドラッグオンドラグーン2 公式コンプリートガイド
MAP・攻略法の使い勝手はまずまずといったところでした。
2週目以降に対しては各キャラごとにどう使っていけば良いかも書いてあります。
世界観・設定・イラストに関しても載ってはいますが、そんなに多くはありません。DOD2にも設定資料集を出す予定なんでしょうか?
イラストは発売前に配っていた色紙用のイラストも載ってます。
巻末に用語集もあります。
ネタバレとしては、ウェポンストーリー全話・3種あるエンディングも写真有りで内容も書かれているのでネタバレが嫌いな方は注意が必要かも。
ドラッグ・オン・ドラグーン オリジナル・サウンドトラック
ゲームミュージックと言う枠組みを取っ払っても、これほど野心的かつ挑戦的なサウンドトラックはそうそうお目にかかれないだろう。
既に先のレビュアー達が明言している通り、このCDに収録された楽曲は、鬱屈、陰湿、狂気、退廃、絶望…ありとあらゆるネガティブな言葉を並べ立てても、その世界観を表すことは出来ない。
人によっては吐き気を覚えるほどかも知れない、執拗なまでにダークなその音楽感はタイトル通り、決して万人にオススメ出来るものではない。まさに、唯一無二の世界観。
人を選ぶCDだが、それ故その狂気に一度取り憑かれてしまうと、聴けば聴くほど何物にも代え難い恍惚感を得ることになる。
そして、私もその狂気の世界に取り憑かれてしまった一人になってしまった。
ゲームをプレイしていないのにだ。
ライナーノーツには、作曲家達のこのような破滅的な音楽を作った経緯が書かれており
作曲家にとっても、この作品は唯一無二の作品になったと言うことが良く分かる。
特に作曲家の一人、相原氏の「初めて作家になれた」と言う一言は実に深い。
以前は、Vol.1、2の2枚で数万円と言うプレミア価格が付いていた作品でもあるが
スクエニ公式企画、廃盤サントラ復刻要望企画に於いて、熱烈な支持を集め急遽復刻が決まった本盤。
このような人を選ぶ音楽にも復刻希望が相次ぐと言う事実に、改めて音楽好きの懐の深さを思い知った一枚でもあった。
DRAG-ON DRAGOON Original Sound Track Vol.2
Vol.1が、中世ファンタジックかつクラシカルな統制、曲としての最低ラインを保っている中から得体の知れない不気味なものが僅かに零れる程度の乱れを感じさせる曲群であったのに比べると、物語後半の曲を収めたこのディスクでは、音色の一つ一つが時におどろおどろしく重苦しく立ち回り、時に汗と血に塗れて東奔西走することで、聴く者の心臓を抉り出す程に圧倒的な悲壮感に満ちた世界へと私達を誘います。
私はこの曲群を聴いて弦の狂ったヴァイオリンを、皮の緩んだティンパニを、いつまでもそれと気づかずに笑顔で奏で続ける人形達の楽隊を想像しました。実際初めてオーディオに入れて聴いた時は、心臓がキリキリして眩暈と吐き気がする程にその狂気に翻弄されました。
Vol.2のこの制約から逃れ得たのは18番と24番です。未発表の24番はさておいても、18番に関しては、これが狂気から逃れた唯一のエンディング用の曲だから、というわけではありません。
重厚であるにも関わらず虚しさと寂寥感そしてほんの少しの温かさを感じさせる18番と、心臓へ突撃をかけてくるような他の曲群とを聞き比べれば、その差を実感できることと思われます。
気になった曲をあと一曲上げるとするならば、21番。壊れたオルゴール、永遠のループという、他とは異なった狂気のアプローチをとっているように思えました。
最後に。このディスクの最大の魅力は、初対面時には拒否反応を起こす程に濃厚でありながら、何度も聴いている内に心切なくなる「狂気」にあるのだと思います。よく「単調な音楽」と評されるDOD音楽ですが、何度も聴く内に、その繰り返される旋律に生じる僅かな乱れ、歪みに気づき、心を揺さぶられることでしょう。噛めば噛むほど甘くなる米のように、4回5回と聴いている内に感じ取れる旋律の繊細さに酔いしれる、そんな楽曲です。