Discover URC
URCレコードといえばあのはっぴいえんどや早川義夫等、70年代のリアル・フォーク&ロックの個性溢れる逸材を数多く輩出した日本のインディーズ・レーベルの元祖とも言える存在だが、今回、今の日本のJ-POPシーンで活躍する16組のアーティストが、URCの名曲の数々をCOVERしたアルバムが企画された。有名どころでは忌野清志朗の歌う高石友也&ジャックスのカバー「明日なき世界」や、ウルフルケイスケの「流行歌」(加川良)、夏木マリの「鎮静剤」(高田渡)なども収録されているが、より面白いのは、今の若手インディーズ・アーティストたちによるCOVERである。中でも聴きものはディラン・セカンドの「プカプカ」を歌う大西ゆかりと新世界、金延幸子の「空はふきげん」を歌う空気公団、友部正人の「もしもし」を、アイリッシュ民謡風にアレンジして歌うLOUなど、女性アーティストのものがアレンジ、解釈が斬新で聴き応えがあった。それにしても、URCのどの作品も歌詞に一本ピリリと筋が通っていて、素晴らしい作品ばかりだと再認識させられた。当時のURCのオリジナルを知っている人も、全く知らない若い世代も、両方の世代が楽しめる、聴き応え十分のCOVER集となっている。企画者に拍手を送りたい。
俺がメガマサヒデじゃい
このアルバムは僕にとってものすごく衝撃的だったんだ。
僕は今までロックっていうものは、きっちりとしたバンド編成があって
初めて成り立つものだと勘違いしていた。だけどこのアルバムを聴いてその固定観念は綺麗に崩れ去ったんだ。
愛と毒の融合を見事に成し遂げたメガマサヒデの2ndは、後世に語り継がれる名盤になること間違いなし!!!!
火の鳥
初めてバンドサウンドを取り入れた今作は、彼の最高傑作に仕上がった。天才的なメロディー、歌詞はさらに磨きがかかり、なんといっても過去の2作に比べ、音質が良くなっている。一曲目の「君さえわかってりゃいい」から度肝をぬかれた。心地いいバンドサウンドが炸裂。4曲目の「火の鳥」では、銀杏BOYZの村井、安孫子、チン中村が演奏で参加し、盟友の新譜に花を添えている。新たな名曲「HEY HEY HEY」も誕生。神がかりともいえるメロディーラインが繰り返されるミドルテンポのロックナンバー。最後の曲「最後の夏休み」は、お得意の弾きがたりで締めくくっている。ファンなら絶対買いの一枚。一曲目の衝撃が終らないうちに7曲目まで一気に駆け抜ける。聞き終えた後、震えが止まらない。歌詞カード裏表紙に書かれている「もういい 全部俺がやる」というメッセージが印象的。日本の音楽は、彼がいるから面白い。