日蓮 [DVD]
子供の頃に映画館で見たのですが、自分の手元に置いておきたい作品なので購入致しました。
日蓮の一般的な事は全て作品に紹介されていて、日蓮の概要はこの作品を見れば解ると思います。
日蓮に興味のある方にはお勧めします。
映画としても素晴らしく、日本映画の良さが味わえる一作品です。
名刀美女丸 [DVD]
山田五十鈴さんを堪能出来ると思います。BUT、このDVDを買う余裕のある方で、『浪華悲歌』『祇園の姉妹』『残菊物語』をまだお持ちでない方は、、まず『浪華悲歌』、次いで『祇園の姉妹』『残菊物語』の順でお勧めいたします。どうしても欲しい方は、買いましょう。いい脚本と美しい映像です。国宝級の映画と思います。
人情馬鹿物語
文庫及び新書共に絶版または重版未定古書店を巡っても川口松太郎に出遭うことが出来ず、図書館にてお取り寄せ。古い本だし、本人含め関係者が亡くなっている以上、この本に書かれていること全てが真実だとは言い切れないのだが、事実だと思って読めば読むほど面白い。
川口松太郎氏が小説家になる前に講談速記の悟道軒円玉の速記の手伝いをしながら2階に居候をしていた頃の自分と円玉と出入りする人々を巡る人情馬鹿を綴った短編集。悟道軒円玉は松林伯円門下の講談師だったが、体が弱かったことで芸人をやめ、速記術を覚えてその頃の新聞雑誌に講談速記の連載を試み成功した人だそうだ。松林伯円は小猿七之助や鼠小僧などの講談を作った名人で、単なる芸人ではなく、立派な創作家だった。深川・森下に住み暮らしていた頃が全盛期で主にその頃のことが書かれている。『紅梅振袖』『春色浅草ぐらし』『七つの顔の銀次』『彼と小猿七之助』この四編が好みです。
人情話松太郎 (文春文庫)
天才子役から大女優として銀幕で活躍した高峰秀子と、謎の出生で貧しさから這い上がり、戦後の劇作家、「愛染かつら」などの多数の映画の脚本を手がけ、小説家として活躍した川口松太郎。世代は違いますが、旧知の仲である2人が色んな事を喋っている読んでいて胸がスッとするような内容です。
特に秀逸だったのは、生前の川口松太郎が息子故・川口浩に言った「嫌いな連中には葬式には来てほしくないから、参列して欲しい人の名前だけ生前に書いておくのでそれ以外の奴は来ちゃいけねぇ」のくだりや森光子の「放浪記」の作者林富美子との暖かな会話の想い出や、また高峰秀子の提案で、成人になったら1年間ボランティアをやって、違う環境の人達と交流し思いやりの心を育(はぐ)んでいくという、実践したら良いと思えるような事も語られています。
それにしても川口松太郎の残した小説などが絶版になっているのは惜しい限りです。「歌舞伎役者」という小説は、江戸っ子の幼馴染が1人が歌舞伎役者にもう1人は小説家になるという友情の話で、これはほぼ実話で、悩んでいる歌舞伎役者志望の少年に、「大幸福じゃないか」と励ます小説家志望の少年。「大幸福」こういう豊な精神を持った人達が生きていた時代があったという事に感嘆するのみです。読みやすい文体なので関心のある方はオークションや図書館などで捜してみたらいかがでしょうか?