火の鳥 BOX-I [DVD]
韓国のドラマってリアリティがなく、
イマイチはまれませんでしたが、
これは「すっぽり」はまってしまいました。
本ドラマが遺作となるイ・ウンジュさんが主役です。
みなさんいろいろなご意見があるようですが、
私は彼女が高慢なお嬢様から、立場が一転し
メイドとして働き始めた時
明らかに「オーラ」が消えていて
びっくりしたのを覚えています。
お嬢様だった時の華やかなまぶしさに
薄い膜がかかってしまったような…。
それがカメラワークなどではなく演技だとしたら
本当にすごい女優さんだなぁ、と思いました。
日本のドラマではありえない設定かも知れませんが、
韓国ドラマの割にはリアルな設定だと思います。
美しい女優さん、韓国のセレブな世界、
格好いい俳優たち。
何度もおいしいドラマだと思います。
ぜひご覧下さい。
首無の如き祟るもの (ミステリー・リーグ)
ミステリではお馴染みの〈顔の無い屍体〉
トリックの巧緻なアレンジが秀逸な本作。
跡取りとなる男子を祟りから護るため、その姉妹を身代わりにするという、男尊
女卑的な因習に支配された旧家を背景に、次々と首なし殺人事件が起こります。
跡取りの周囲には、不審な死を遂げた二卵性双生児の妹や、その事件の後に行方不明となった娘の使用人、
そして、跡取りと交流のあった男装の推理作家など、思わせぶりな属性を持つ人々が配されており、作者は、
それらの登場人物を操作し、幾重にもトリックを掛け合わすことで、過去に多くの作例がある〈顔の無い屍体〉
テーマに画期的なアプローチを行うだけでなく、真相を導き出す、スマートな手筋の構築まで実現しています。
また、本作の大部分は、事件が起きた村に住んでいた作家が、時を経て
当時を回想し、雑誌に連載した小説という体裁の作中作となっています。
この趣向には、本作の真相にかかわる、メタフィクション的トリックが仕掛け
られていて、それを読み解くためには、巻頭の刀城言耶による「編者の記」、
そして、巻末の新聞記事と、雑誌の目次といった「外枠」の部分に注目する
必要があります。
本作の結末は、一見ホラー的幕切れのようなのですが、作者は自作解題で〈『首無』
の結末に関して色々な解釈があるようですが、真相は一つです〉とコメントしており、
合理的解決が「正解」だと示唆しているように思われます。
よって、やはり、作者が「外枠」の部分に託した
メッセージを読み取ることは必須といえましょう。
(特に、雑誌の目次の「×××発表」に要注目)
地の鳥 天の魚群
長編『地の鳥 天の魚群』と短編『乱歩の墓』『深い穴』の三編収録。
表題作は著者二十八歳のときの処女作だそうです。それだけでも奥泉ファンなら読む価値ありでしょう。
どの作品も主人公は知的でごくまともに生きている(はずの)男性。だけどまともとか現実とかってはたしてどれだけまともでどれだけ現実なんですかね。
作者の落ちついた丁寧な文章は魔法のようで、現実はカーテンのように翻り、気づいたときには主人公ともども読者も現実と夢の不穏な狭間に誘われしまいます。
いささかマゾヒスティックな、目眩のするような不安感を味わいたい人にはおすすめです。
表題作は若いときの作品らしくやや生硬な印象で、読者を不安のなかに置き去りにしていくような作品ですが、短編二編は鮮やかなオチで読者を現実に引き戻してくれます。作者はあまり短編を書かないそうですが、こういう「巧い」短編ももっと書いてほしいです。
鶏 ささみ 燻製 ( 手作り 鶏肉 スモーク )
もともと「パサパサ」のイメージの鶏ささみであるが,胸肉・もも肉とまではいかないにしても,「え?意外としっとりしてるじゃん」という食感。
他社の「常温保存タイプ」のものとは,味がかなり違うので,うまく使い分けると楽しめる。
(どっちにも良さはあると思う)。
女の遺言―わたしの人生を書く
私はシングルで、遺言とは無縁だと思って生きてきました。財産があるでなし、お墓が欲しいわけでなし、子どももいないので、死後のことなど考えないことに決めてました。遺言状を書いても読む人などいないから。ところが、この本は今生きることについて書いてあるので目からうろこが落ちるようでした。遺言とは、自分自身が一番最初に読む文書なのですね。遺書と違って、遺言状は書き直し書きついでいくことができ、自分の人生を方向付けていけるものだとわかりました。ちょっと気持ちよくなり、自分の生活に弾みがつきそうです。頑張って読み通してみて、価値ある本でした。