PSYREN-サイレン- 16 (ジャンプコミックス)
これ程に大団円という言葉が相応しい作品はないのではないだろうか‥。
ただ単純に善と悪の二極化を以って倒す倒されるというありがちな設定で終わる訳ではなく
アゲハ側にもW.I.S.E側にもそれぞれに譲れぬ確固たる信念と様々な背景があって
それらをぶつけ合った結果が実に見事に反映された深みある結末を迎えました。
勿論の事、そこには未消化の内容を残すという曖昧なままの要素はありませんでした。
弥勒の生命の樹という特異な能力が持つ意味が判明し
ウロボロスとはそもそも何でありそれが何をもたらすのか
太陽光を浴びられない事と引き換えに絶大な力を提供するという事以外謎に包まれてたイルミナの解明
弥勒の姉(07号)が未来世界へアゲハ達を導き続けたその先に見出していたもの
これらが解き明かされる事で未来と過去(アゲハ達にとっての現代)が1つに繋がり
物語は未来と過去それぞれの世界別にそれぞれの道筋を立てた結末に至ります。
一見、駆け足で過ぎて行った様にも感じる15巻からの終盤ですが、こうして最終巻迄読み終えると
個である主要なキャラは勿論の事、全体としての両陣営の顛末もしっかり描き切っていますし
アゲハの手に入れた絶大なる力も、その代償の大きさを鑑みれば凄く納得のいく能力でした。
逆を言えばアゲハの父親の前例で分かると思いますが、代償の大きさをあれだけ含んでおきながら
パワーバランス重視でダラダラ戦いを続けていたらその力の習得の意味自体を喪失していたと思います。
その分を力の絶大さ故に自身が持て余し葛藤するアゲハの内面描写に充てたのは見事としか‥。
それに14巻でのW.I.S.E急襲の段階迄で最終決戦に臨む下地は充分に整っていたと思います。
特筆すべきは最後まで現代と未来そのどちらもおざなりにならなかった点です。
齟齬が生じる事なく現代と未来の設定が結び付いた最後を迎え、おそらく読者の誰も
予想出来なかった世界(及びグリゴリ達)の行く末が描かれていますので
途中まで読んでこられた方もこれから1巻から読んでみようかなという方も是非読んでみて下さい。
また、この作品は敵・味方等の立場というものを超越して一貫して“繋がり”というものを
主たるテーマに置いて最後迄ブレる事なく描き切っておりますのでそこにも注目して下さい。
読後に岩代先生の構成力の高さを改めて認識した時、ただただ感服する事になると思いますよ。
smile(初回生産限定盤)(DVD付)
こういった音楽の難しいことはわかりませんが、彼女が奏でる音楽で、本当に癒される毎日です。
いやなこと、しんどい事、特にこの一年くらいはなんだかんだと続きましたし、今も続いています。そんな毎日ですが、彼女の音楽を聴くと、なんだかどこまでも透明な気持ちになります。
最初は、この美貌だけに目がいって、しょせん見てくれで…なんて思っていたのですが、とんでもない。一曲目の一音から彼女の世界が広がります。
ここ最近では、本当にお気に入りの音楽です。
PSYREN-サイレン- 15 (ジャンプコミックス)
ジャンプ本誌では連載が打ち切られてしまいましたが(いや、むしろ擬似円満というべきか)、サイレンの載ってないジャンプなんてジャンプじゃない!なんて思ってましたが、単行本で読める楽しみがあると気づきました。コミックスなので新規書き下ろしではありませんが、ファンなら表紙やアトガキなどで充分楽しめます。次の、最終巻では補完する形で新規書下ろしがあることを期待しています。
PSYREN-サイレン- 14 (ジャンプコミックス)
天樹院エルモアが運営する人類最後の砦、ルートは、ついにW.I.S.E.の侵入を許してしまう。エルモアウッズの子供たちが守る隙を突いて、W.I.S.E.の精鋭部隊スカージは次々と住民を捕らえていく。カイル、フレデリカ、シャオ、晴彦たちが必死に食い止めたと思ったのも束の間、第二星将ジュナスが牙をむく。
その圧倒的な実力の前に崩れ落ちるシャオ、そして夜科アゲハ。その時、彼らの前に意外な人物が救援に訪れる。
W.I.S.E.が君臨する未来において残された希望であるルートに訪れる存亡のピンチ。過去からのサイレンドリフトである雨宮桜子やアゲハは、彼らをどこまでサポートすることが出来るか。そして彼ら自身の未来を変えることが出来るか。両者の未来をかけたバトルが繰り広げられる。
smile
失礼かもしれませんが、普通に音楽として聴けます。
自分の好みかもしれませんが、バッハが気に入りました。
録音的には残響が多いこと、
演奏的にはポルタメントを多用しすぎて甘ったるくなっていること、
が不満です。
これからは、ベートーヴェンとかブラームスとか、
構成のしっかりした作品にも取り組んだほうが良いかと思います。