奇跡の島 (ロマン・ブック・コレクション)
人に会い、愛し合うことこそがすでに奇跡なのかもしれない。そして私たちは奇跡に支えられながら生きていく。主人公真理子の愛と稲越 功一さんの写真を通して、愛における奇跡を考えさせられた。
祈れ、最後まで・サギサワ麻雀
合わせて読んで欲しい本がある「酒とサイコロの日々」
麻雀をこよなく愛した著者の言葉 亡き父へとの思い出や 「想い」がこもった文章があるので
そちらを読んでから この本を読むと更に楽しめると思います
「サギサワ麻雀」は それでもこんなに麻雀が好きなのよォ~~って気持ちの伝わるエッセイ集です
勝てなくてもいいの 本当は勝ちたいけど いいの 麻雀・・・やめられないよォ~~って
著者の他界後に発見された小説「祈れ、最後まで」は 母の死により つなぎとめるモノがなくなり 自分の人生を見失った青年が 実は父と深い関わりがあった男と それと知らずに出会い
その男の仲間と麻雀打つうちに 勝つ楽しさ 自分の感情を取り戻していく
爽やかな読後感を与えます
どっとくる激情はありませんが 静謐な感動がそこにはあります
浅田次郎先生の小説の読後感に何処か共通したものがあります
この感性豊かな才能溢れる女性が もうこの世にはいないー
非常に残念です
これから どんな作品を書いただろうか?
早すぎる死が悼まれてなりません
少年たちの終わらない夜 (河出文庫―BUNGEI Collection)
大人社会に嫌気がさした時、どうしようもなく読みたくなってしまう本です。
子供から大人になりかけてた、あの頃のみんながすぐそこにいるようです。
まだ大人になりきれていない私は、思わず泣きそうになってしまうのです。
ありがとう。 (角川文庫)
単行本に入ってない作品も収録しているというので文庫本を買った。なぜ鷺沢作品を読み続けているのか。パンチの効いた文体で自分の目を覚ましたいから。一度読むと止まらなくなってついイッキ読みしてしまった。こりゃあ、小説よりすごいやあ。思うにそうとう、鷺沢さん、小説書けなくて苦しんでたんじゃないの? それにくらべてなんと生き生きとしていることか! これこれ、おじさんが求めていたのは。鷺沢の力を吸い取り元気の元にしたいんだ。その力は第3章までみなぎっている。
高校からタバコを吸っていたこと、20歳になって祖母が朝鮮人であることを知ったこと、高校時代はファミレスで原稿を書いていたことなど彼女の個人情報、在日朝鮮人の心理、男は金がないといい女が抱けないと思っていることなどおもしろい指摘と鋭い分析。
第4章はうって変わって非常に落ち着いた文体。沖縄にハマリこんだ作家のウレセンから意識を外して自分に素直になった未発表の紀行文集だ。分量は文庫の半分近く。日頃の売文生活に疲れた作家が天国を見つけたのだ。どちらの文体もシャワーのように浴びたいくらいここちがよい。
春の居場所 [DVD]
堀北真希が地味〜に優等生を演じている静かな青春映画。パッショネイトに盛り上がることなど絶対にない、きわめて現実的、平凡な、教室でのやりとりや学校帰りの「あの頃」の雰囲気だけを如実に伝える淡々とした演出のなかで、堀北真希の美少女ぶりが非凡に際立っています。彼女が想いを寄せる善行くん役の細山田隆人(最近ようやく名前おぼえたよ)の落ち着いた雰囲気と温かい声の印象がとても好いです。特に麻雀のシーンの一連のさりげなさが好かったです。
―ところで、ヒロインの後ろの席でキョロキョロしてる桐谷美玲ちゃんに注目☆ セリフは殆どないけど、動いてる分モデル写真時よりいっそう可愛いです☆ このとき映画初出演だったそうで、その意味でも貴重な一枚です。