風樹
中国の古典などにも、「風樹之歎」(ふうじゅのたん)という言葉があるようです。亡くなった親を思う気持ち。ルリカケスは、亡くなったお母さんを懐かしく偲んで、それをルリカケスの鳥とだぶらせ、明るいタッチでまとめられていると思います。
他に、このアルバムの中で、一番印象に残っているのは、「風の囁き」です。
大自然の中では、人間の生きる様って、小さなことにすぎないって感じます。風の囁きの中に、自分自身の生き方などを見つめ直そう・・・と訴えようというメッセージが強く伝わってくる曲です。
ベスト’97
永井龍雲さんの自力本願ツアーが始まりました。コンサートでは、新しい作品と今までの作品と演奏されています。このベストには、「お遍路」「思い」「つまさき坂」も収録されています。龍雲さんの曲には、派手さのない普通の人の生き様が描かれ、ひとつ、ひとつの曲の中に真面目に生きていこうという思いにあふれています。特に、今は先の災害で亡くなられて方々のことを思う時に「お遍路」という曲が本当に心に沁みてきます。いいものが正当に評価されていく時代になってほしいと思います。ベスト’97
自力本願
この人の曲は「道標ない旅」しか知らなかったです。その曲以降はヒットに恵まれない苦労人という事で、演歌歌手への楽曲提供で徐々に認められて良かったと思います。内容は演歌歌手へ提供した楽曲のセルフカバーと言う事でニューミュージックと言うよりは演歌、ギリギリフォークという感じですね。 この人は大ベテランですが、歌声は良い意味で青臭い若者声といえるのではないでしょうか。 (この声で「親父にもぶたれた事ないのにぃ〜」とか言っても余り違和感がないような) 普段演歌なんか聴かないよ、と言ってる人や最近のチャラいjpopにウンザリしてる人にお勧めします。
龍雲ファースト
デビューアルバムです。
デビューまでにこぎつける間の苦労が、染み込んでいると感じます。
『空振りの一日』『素面酒』。
『素面酒』は確か、根津甚八さんもカバーしてた記憶があります。
こういう歌は時代の変化とともに歌い継がれにくいのかなと思いますが、
自分が現在の地点に到達している、プロセスの一つとして、
自分自身に置き換えてみて、大切にしておかなければいけないと思います。
成功したからといって、驕り高ぶってはいけないですよね。
そして、歌い継がれているというか、『風樹』でもセルフ・カヴァー
されている名曲『想い』。強気強気の人からは評価されないのかも
しれませんが、そんな人でも初恋の頃とか、一度はこういう気持ちに
ひたったことがあるのではないかと思います。
『道標なき旅』と並んで素晴らしい曲だと思っています。
ゴールデン☆ベスト 大塚博堂 シングルス
何年か前に偶然夜のカーラジオで聞いた「めぐり逢い紡いで」。そのときに大塚博堂の名前を知りました。甘く、切なく心に滲みるメロディと歌声、じーんときました。ネットで調べ37歳という若さで亡くなってしまったことを知り驚きました。CDを探したのですが見つからず、そのままになっていたのですが、なんとか欲しいと思いネットで検索してアマゾンで見つけることができました。他の曲もシングルになっているものを集めたということで期待を裏切ることはありませんでした。他のアルバムもいいと思いますが、まずはこれをお勧めします。