阿部薫 CD BOX 1970~1973
素晴らしいデザインのBOXです。
シンプルで、クールな雰囲気に満ちています。
1970年から1973年までの、どの演奏をとっても最高のパフォーマンスをしている記録が鮮やかです。
新しく発掘されてここに収められている演奏も生気に満ちています。
この時代の作品をひとつのBOXにまとめたのは、なによりも素晴らしいことで、これからもずっと聴きつづけると思います。
しかし、ショックだったのは、「五海ゆうじ氏秘蔵の…」と書かれたCMコピーから、「もしかして五海氏の未公開写真が見られるのでは…」という大きな期待があったのですが、使われている写真は書籍『阿部薫1949-1978』に登場したものばかり。五海ゆうじ氏が撮った阿部薫の写真は、他の誰よりもリアルな姿を写していただけに、ぜひ違ったものにしてほしかったと思います。
また、この時期の阿部薫の演奏をまとめて語れる方も、おられるわけで、7枚のディスク全体を通しての解説も欲しかったなあ、と感じました。
演奏とBOXについてはまったく素晴らしくて5つ星ですが、せっかくの作品にたいする注文で4つ星にしました。
人間は何を食べてきたか 8巻セット [DVD]
NHKで放送されていたとき(84年から)必ず見ていました。食べるって何か、人間にとって避けて通れない行為を淡々と見せてくれます。気候や宗教や様々な条件が違う中で、人々がどういう食べ物をそれぞれの価値観と与えられた条件の中で、食べ物を獲得し満足していくのかよくわかります。食べ物を通して文化の多様性を学ばせてもらいました。表面に出てくることが違うから受け入れられないではなくて、背景にある条件、環境が違うのだから、違って当たり前だということが食べ物という本当に基本的なものの違いだから理解が容易なのだと思います。すごい力があります。
ちょんまーじゅ
個人的に近衛十四郎の「素浪人シリーズ」が好きでこのCDも買いましたが、8曲もシリーズの挿入曲が入っていて、有り難かったです。ただし、これらはどれもテーマ曲・エンディング曲ではなく、あくまで挿入曲でして、その点は若干残念でもありました。例えば、『月影兵庫』のテーマとなっているやつは、ドラマの最初の殺陣のシーンの音がそのまま使われていて、いよいよ北島三郎の「♪は〜なおい かぜ〜が〜」となるところなのに、急に静かなインストバージョンの挿入曲が強引に充てられていて、ちょっと拍子抜けしました。他の時代劇作品のものは、『大岡越前』や『剣客商売』等、初めからインスト曲がテーマに使われているものはそのまま用いられていますが、主題「歌」のものはやはり劇中に使われる同じメロディのインストバージョンや、エンディングのメロディが使われていて、皆インストゥルメンタルに統一されています。他の作業をしながらBGMとして聞き流すのに持って来いですね。
爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー [DVD]
ハリケンジャーを1年ぶりに見ることが出来た上に、結構細かいネタも多くてとても面白かったです。戦隊メンバーだけでなく、アバレンジャー敵サイドも本編じゃ出来ないようなことをしているので、その辺も見所ですね。
ウェンディーヌ、フラビージョは相変わらずでした(笑)
グローバリゼーションと文化変容―音楽、ファッション、労働からみる世界 (SEKAISHISO SEMINAR)
本書はとにかく面白かったです。
社会学の書籍では最近一番知的な興奮がありました。
サブカルチャーの地域伝播のありようとその過程のローカライズの仕組みを解き明かした論文集です。
後半は学生さん?の論文が掲載されています。
グローバリゼーションの一側面をよく理解できました。
遠藤氏の文章はすごく明快でした。
これはすごく大事なことだと思います。
ただ・・・。ただ日本語はよく分かるのに内容が理解できない部分がありました。
つまり難しいことを平易に書いているからです。
図版も分かりやすいし、文章も分かりやすい、面白く一気に読む。
突然「あれ?これは何を言ってるだっけ」ということが数度ありました。
1章から3章はどれも新書として出版できるような題材と内容です。
ジーンズの意味とか履歴書の歴史など、視点のユニークさとその奥に広がるグローバルな背景に驚きます。
遠藤氏は視点が新しい先生なのだと思います。今後の作品に期待します。
遠藤氏以外の論文では、4章と6章が面白く読めました。
ラップとバイク便。
バイク便は目からうろこです。