るるぶ札幌 小樽’12 (国内シリーズ)
実際に、7月末の2泊3日の札幌・小樽旅行で使ってみた感想を述べたい。
いくらネットで情報が入手できるとはいえ、中年夫婦の旅行では旅行ガイドブックは必須だ。私は、定番の本書と、札幌・小樽・富良野・旭山動物園 (楽楽)との2冊を旅行の2ヶ月前に購入して、事前調査および実際に携帯で利用した。
さすがに定番の本だけあって、写真が多くて、事前に旅行への期待を盛り上げるのないよに良かった。内容は食べ物の比重が高く、観光地案内としては少し記述が不足している観があるが、2泊3日で行くことのできる場所は限られているので、この本で十分であろう。読者ターゲットとしては、若い世代向けであろうから、中年の読者は他の本も併読することをすすめる。
アイヌ歳時記―二風谷のくらしと心 (平凡社新書)
筆者はアイヌ初の参議院議員ですが、ここではアイヌをとりまく外界の問題はさておいて、筆者の子供時代からの村での生活体験が描かれています。ごく日常的な光景が語られているのですが、その一つ一つにアイヌの人達の考え方が浮かび上がり、私達とはまったく違う世界が広がっていくようです。狩の獲物のくまは神が姿を変えて人間のために現れてくれたものであるとか、作った道具にも魂があり、使い古したら感謝の祈りを捧げて家の裏で自然に返す=朽ちるのを待つ、とか…。異なる文化を知るということは、また別の世界観をのぞくということなのだなあ、と実感しました。そう言う意味で、淡々としているけれども、刺激的な本でした。