S‐PLUSによる統計解析
S言語(S-PLUS またはR)を用いて,実証研究をしようとしている応用分野の研究者,大学院生にとって,大変価値ある一冊だと思います。Sは,やや敷居が高い統計パッケージですが,できあいのソフトにまだ実装されていない手法を使う際のプラットフォームとして最適です。
なお,本書は,S言語の入門書としては,十分に親切ではないので,ほかに入門書を求めた方がいいでしょう。しかし,本書でも,別段,S言語の予備知識を仮定しているわけではありません。Sの初心者でも十分に使えると思います。
しかし,統計の初心者向けの本ではありません。大学院レベルの統計コースをいくつか取ったという程度の知識は必要でしょう。もっとも,S言語を研究に使おうというレベルの人であれば,まったく問題ないと思います。
扱われているトピックは,かなり実践的で,応用上有益なヒントがあちこちに散りばめられています。もちろん,統計の専門家以外,細部にいたるまで理解できるわけではありませんが,こういう場合にはこういう手法があるというガイドと考えればいいでしょう。参考文献をたどれば,必要に応じて十分に詳細な情報が入手できます。筆者の場合,頑健回帰・抵抗回帰と非線形モデルに関する情報が大変有益でした。他方,時系列分析や生存時間分析はやや手薄なように思います。
この本の全体の雰囲気・レベルは,(分野はまったく異なるものの)数値計算の"Numerical Recipe"に似ています。応用分野の人間にとっては,優れた統計学者によって書かれたこのレベルの本がもっともっと増えるとありがたいところです。ただ,本書の場合,カバーする範囲が案外狭いのが惜しまれます。邦訳のない,ほかの本を併用するほかありません。(なお,本書の原著はさらに新しい版が出ているようです。)
筆者は,R(GNU S)を使って,この本のいくつかの章をフォローしてみました。グラフィックなど,一部,S-PLUS特有の記述がありますが,本質的な部分は,Rで行けます。
人生という名の列車
じっくりと歌詞をかみ締めて聴くことができるミュージシャンが、あまりにも少ない。
「歌詞なんてなんとなく雰囲気で楽しむものだ」と思っていました。
しかし、「本当に伝わってくる歌詞」というのは、メロディーとともに自然にしみこんでくるものなんですね。
変に気取って、意味深な歌詞を歌うバンドでは、もうこの気持ちは奮い立ちません。
ホシノ酵母と国産小麦で作る生きているパン
やっと購入できました。もう品薄でなかなか定価では手に入りません。
PART2とセットで、天然酵母のパンを焼く人なら、必ず一冊持っていたりするのではないでしょうか。
本でありながら、パン生地の状態の見極めなどがとってもわかりやすく掲載されています。
また、天然酵母でも、いろいろなパンが焼けることがよくわかる本だと思います。
大切にします。
みんなのうた + α
実社会の中で、確実にありうる、さまざまな立場の人の暮らしをテーマにした歌が揃っています。
しかし、幸せやプラス思考の押し売り的な歌はありません。
ミドリカワ書房の歌う曲中の主人公は、どこか情けなかったり、深刻なコンプレックスを抱えていたりと、どちらかと言えばトホホな人々、トホホな状況ばかり。
だからこそ、聴いていると「みんないろいろカッコ悪い思いをしながら、それでも生きているんだよね」と、全ての人に対して不思議な連帯感を感じてしまいます。
前向き!元気!プラス思考!の押し売りに疲れたら、ミドリカワ書房で「低め安定」の心地よさに浸ってみましょう。