ライヴ
スティービー・ワンダー、マービン・ゲイ、ロバータ・フラック etc.. '70s初頭辺りから起こったニュー・ソウル・ムーヴメントでは、これらアーティスト以外にも多くの有能なアーティストが輩出された訳ですが、ドニー・ハザウェイ(vo、p、el-p、org)も大きく扱われる一人。
本作('71年作)は多くの音楽ファンが口を揃える傑作。ソウルのライブと聞くと、熱気ムンムン・汗ダラダラという典型的なイメージがあるのですが、ここにあるのは−確かに熱を帯びた声援はありますが−非常にクール&スマートなイメージです。
#盛り上がっていない、という意味ではありません。誤解なきようm(_ _)m
万人の耳に馴染む[1]や[4]があるかと思えば、[2]に代表されるようなフツフツと湧きあがるメッセージとそれを表現する長めのインスト・プレイなど、正に新しいソウルのイメージを体感できる作品に仕上がっていると思います。
実際には[1]-[4]、[5]-[8]は別ライブ/別メンバーによるものですが、細かな点に気を取られるより、全体を通じてその"クールな熱気"を味わってみてください。
とか何とか言いつつ、個人的にはギタリスト・フリークなので(^^;、前半(フィル・アップチャーチ)と後半(コーネル・デュプリー)のギター・プレーを密かに(?)楽しんでいます。
余談:
D.ハザウェイ自身は、本作のセールス的な成功とは別の部分に対しては不満点も持っていたとの事。それを払拭するためのエフォートが、今後の作品で展開されて行くことになります。
マイ・ウェディング!
DISC1ではラブバラードの定番とされるポピュラー曲が勢揃いしていて、ナタリー・コールやベット・ミドラーなど今も人気を誇るアーティスト達が情感たっぷりのナンバーを繰り広げています。でも個人的にはDISC2の方に軍配が上がります。何といってもクラシックの中でも名曲ばかりが収録されていて、どの曲も雰囲気を盛り上げるBGMとしてぴったり。ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団から今大人気のフィリッパ・ジョルダーノまで、クオリティの高い演奏がたまらない魅力です。
These Songs for You Live
何かいい音楽ない?と聞かれたら必ずダニーハサウェイの「LIVE!」を薦めていた私ですが、どうもこれからはこのアルバムを推すことになりそうです。
ダニーハサウェイといえばライブ、というのは多くの人の賛同を得るところでしょう。ダニーの圧倒的な心を震わす声量に、観客も叫ばずにいられないという感じが本当に良く伝わってきます。俺がこの会場に居合わせられたら!と悲しくなってしまうほどです。
このCD、そんなライブ感を知るには良い一枚。概存のライブ版からの曲はもちろんイイとして、何と言っても未発表曲がすばらしい。最初のカーネギーホールでの3曲はちょっとお行儀がいい感じもしますが(観客が)、5・7曲目は心に染みます。思わずこのCDジャケットのダニーのような顔になってしまうこと請け合いです。
ワンダフル・クリスマス
町でかかっていたグラディスナイトのクリスマスソングを懐かしく思い、買ってみようかと探していたら、なんと妻が買っていたCDに入っていました。なんとなく笑顔になってしまう美しいメロディーライン。他の曲も聞きごたえ充分なものばかり。来年もその次の年もきっと使えます。
いつか自由に~ダニー・ハサウェイ・アンソロジー
音がいいです。自分のしょぼいCDプレイヤーで聞いても、違い、音圧、すごいです。圧倒的によい音です。
日本語の解説、歌詞、訳詞がついてます。1970年から1973年に出した5枚のアルバム収録曲全曲と、デモテイク5曲、2004年に突然発表されたライブ「These Songs For You,Live!」の6曲、さらに、初登場の1973年ライブ音源2曲が収録されてます。
1979年1月13日に、ホテルの15階から投身自殺したそうです、33歳、これから、さらに期待されていたのですが。
聞きながら、体を震わせてください。