RIKI-OH/力王 デジタル・リマスター [DVD]
元は日本の同名漫画
一部では伝説の作品
漫画の1巻から3巻あたりまでを忠実に再現
無駄にグロいので耐性のないかたはやめたほうがいいです
手やら足やら首やら内臓やらがびっちびっち飛びまくります
香港映画なのになぜか 丹波哲郎(墓石をぶん投げて喜んでる)や
大島由加利(デンジマン)が嬉々として出演してる
香港得意のもにょもにょ作品群のなかで日の目をみた稀な映画です
(ストリートファイターや魔界都市とかシティハンターとかはDVDに何故かならない)
これはカンフーというよりスプラッター映画です
TOUGH-タフ- 36 (ヤングジャンプコミックス)
静虎と覚吾の命がけの戦いに決着がつく、同時に鬼龍の戦いにも。
熹一にとっての二人の父、そして灘神影流の当主としての立場。私はこの辺で一つの結末をしっかりつけたほうが良いだろうと思っている。長く続くことを望む声も無視しがたいが、先延ばしし過ぎたためにグダグダになった格闘技マンガもある。
今回、さらに新しい流派が登場する。それが正しいか否かは次巻以降の展開を見てみないと何とも言えないが、実の父(と思われる)人物を登場させたなら一つの区切りをつけるのも一つの道を思われる。
少なくとも灘の三兄弟が仲良く入院している場面が魅力的とは思えない。
私もタフシリーズをずっと読み続けた者のひとりだ。この作品が猿渡氏のライフワークであることも十分に理解している。だが「高校鉄拳伝」から現在のシリーズの以降したように、父との決着をきちんとつけた上で新シリーズをスタートさせるのも悪くない。
この流れが一つの結末としてしっかり方向付けられているものならば良いが、先延ばしの手であるなら心配でもある。
私は関心をもって読んで来たので高く評価するが、先が読めない新展開があったので星四つに留めておく。少し様子を見たい。
TOUGH-タフ- 39 (ヤングジャンプコミックス)
私はこの漫画を『高校鉄拳伝』から全て読み通した。素晴らしい作品だった。単に力や技を競うのではなく、生き様を描き、模範となる人間像を示してくれた。
この最終巻で熹一は世界最強になり、同時に作品が完結する。つまり、熹一の人生はこれで終わる。それがフィクションの登場人物の運命である。その最期の闘いにおいて、熹一は母に出逢うことができた。もちろん、彼女は亡くなっているので熹一の脳内の幻想なのだが、熹一の人生は母に辿り着くための旅だったのではないだろうか。熹一の人生は、世界最強である父を目指し、父を超えるための修行であった。そしてその目標が達せられようとする時に、彼はこう自問する。
「自分は何故生まれて来たんだろう」
勿論、母のお腹から生まれて来たのだ。だから作者は見開きで、海辺に母が座っている場面を描いた。これはもう格闘漫画を超えた表現である。父と母がいたから自分が生まれた。そしてそれは地球上の最初の生命まで遡らなくてはならない。その気が遠くなるような時間と膨大な数の祖先から受け継いだのが生命であり「宿命」である。この作品は一貫して「血の宿命」の重さをテーマとしていたのだが、それは「自由」という錯覚が蔓延した現代において意義のあるものだったと言えるだろう。