彼女の秘密 (アクションコミックス)
全6話のタイトル作+短編2編による愛情たっぷりの物語集。昼と夜、2つの顔を持つ美貌の上司の麗しき夜の秘密を知った主人公との恋物語である【彼女の秘密】は、コメディタッチで描かれる甘いストーリー。主人公がなかなかイイ奴で、当初はさほどでもなかったのが秘密を知ってからヒロインにイレ込み始め、ヒロインも想いを寄せ始める。第3話では風邪で寝込んだ主人公を見舞うくらいになっており、お互いが本気で想い合っていることを改めて確認する前半の山場である。最初の高飛車な態度が影を潜めたヒロインのいじらしい可愛らしさが際立ってきて良い。後半では恋敵も現れるが、一夜を主人公と過ごすのみにして2人の間の亀裂を最小限にしながら、むしろ絆を深めるスパイスにしているところに作者の優しさを感じる。最後は夜の方で出てきた悪役(?)を、かなりハチャメチャな展開ながら追っ払って大団円である。妖艶で麗しいヒロインを時折デフォルメチックに描く場面が効果的で、第1話最後のヒロインなどは、そのセリフも含めて超カワイイ。逆に情交シーンは、そのシチュエーション(倉庫、ゴミ捨て場、トイレなど)や体位が様々で官能成分も申し分無し。第一、やや巨乳過ぎるもののヒロインが綺麗なので、そもそも文句が無いのである。他の短編も概ね同じテイストでまずまずの良作。偏った知識を伝授された【お姉ちゃん達がね】のウブなヒロインも可愛く、僅かな行き違いで離れた想いが巡り巡って戻ってきた【15年目の激情】も良い話である。何しろどの物語もハッピーエンドなのが良い。
淫蜜壺診断 (富士美コミックス)
16頁の作品が11編収録された短編集。前半の作品群に風呂場から情交が始まる類似性を若干感じるものの、相変わらず安定したゆうき作品的穏やかな愛情物語が描かれている。義兄妹や従姉といった相姦の背徳性を感じる作品も見受けられる。後半にいくとオフィスを舞台にした作品が幅を利かせ、ロングの髪型でビシッとスーツをキメたお姉さんがわんさか出てくる。閉じ込められたエレベーター内で全裸にハイヒールだけの御姿で後背立位という、ベタながら実にそそられる情交も艶めかしく描かれている。こうした女性陣の美麗さや妖艶さが尋常ではないのだが、女医にして主人公の学生時代の先輩というキャラが、珍しくも短い髪型でお姉さん、それでいて実に美しいという特異性を発揮していた。
ただ、ちょっと気掛かりというか、今となっては手遅れというか、作品の構成として気になる点が見受けられる。16頁という限られた中にもかかわらずなかなか結ばれないため、情交シーンに最後の最後まで費やしてしまい、割を食った形で結末を最後の数コマ、場合によっては1コマで終わらせてしまう“悪癖”が、幾つかの作品に出始めているのである。作者自身が自覚しているかは定かではないが、少なくとも目下の最新作『誘惑という名の愛』を読んだ諸兄であれば、このパターンに気づくと思う。これだと何故か話が面白くなくなる。急に尻切れトンボ的な終わり方をされるからである。もう少し早めに交わり始め、最後に余韻を残すような構成を維持してほしいものである。
ふたりの絆
収録内容
・MENS JOB
撮影中に鼻血を吹いて倒れた新人アシスタント、そんな彼に女優が・・・
・ふたりだけの絆
8年前高校時代に出会った田舎の少年に告白され・・・
・始まりの夏
いまだにキスもしたことない彼女をとっておきの場所に連れ出したのだが・・・
・教授・その愛
アダルトグッズを開発する教授に助手の美咲が告白を・・・
・その気にさせないで
やる気の無い生徒がやる気を出す為に出した条件に女家庭教師は・・・
・愛は煙草の彼方に
チェーンスモーカーの修が一ヶ月タバコをやめたら何でも言うことを聞くといったサツキに修が出した条件は・・・
・恋をしよう
手すらまともに握ったことの無い彼女と二人だけの旅行に・・・
・夢を一緒に
会社で出会ったバイトの娘に誘われ、プールへ・・・
・一年目の二人
つきあい始めて一年目のプレゼントに彼が彼女に渡したものは・・・
・愛情のカタチ
マンガ家の彼女と付き合う普通のサラリーマンの彼、そんな二人の夜は・・・
全編女性キャラはちょい巨乳系ですね、そして全編ハッピーエンドになっています。(陵辱系が苦手な方にお勧め)
個人的お気に入りは愛は煙草〜ですね、煙草を吸う彼女に煙草をやめさせるために自分が禁煙する男の努力する姿がいいですね。