不倫純愛 (新潮文庫)
この本は、普通に新堂さんの作品コーナーに置かれてました。「いいのかしら?こんなに過激な本なのにR指定じゃなくても・・・?」っていうのが、まず正直な感想です。
でも、読み方によっては、結構深いかも。人は常に自分の存在価値を見出したいと願っています。それが、男女の関係という形として表れただけで、会社での自分の居場所や肩書きを取っ払ったときの自分のアイデンティティーを求める、その変形パターンといえるでしょう。
あくまでもこの小説だけを例に挙げると「不倫って、自信のない人同士がやるものなのかなぁ」と感じてしまいました。正に二人の関係は共依存というべきで、主人公の京介は、女にモテたいというより、自分の男、もっというと「雄」としての存在価値を取り戻したいと強く願っています。
その京介の愛人は、恋人に一番愛されているという実感が無いゆえ、女としての自信が欲しい。そのくせ、既婚者に愛を求めるなんて、明らかに矛盾しているのですが、渦中にいれば、そんな理屈はどこかに飛んでいってしまうのでしょう。
京介は、自分の不貞に対して、とことん妻に罪悪感を持っており、そこが読んでいてどこか憎めません。「愛人がいて、何が悪い」という開き直りがあるわけではなく、愛人との性交中も常に妻のことが頭から離れない。「理性は欲望には勝てない」と言いつつ、罪悪感がどんどんエスカレートしていく。タイトルの「不倫純愛」は、完全に居直ったタチの悪い男には相応しくないのですが、京介なら何か許せそう(あくまでも他人事として)。バカな奴だな、と思わず笑っちゃいますが。
ある愛の詩
素敵なアルバムです、まるで海の中でイルカと戯れているような幻想的な世界に浸っていられます、それはまるで赤ちゃんが母親の温かい胸の中に抱かれているような安心感にも似た、心地よい感覚、それがヒーリング効果というものです、何よりも精神的にリラックス出来るし聴いていて気持ちいいアルバムです
帝王星
黒い太陽、女王蘭と続いてきた3部作の完結編。
間違いなく、一番良かったです。
とは言っても、過去の2作を読んでいる事が大前提になりますが。
前作と変わって脇役がしっかり役をこなしてくれます。
思い掛けない展開、そしてある意味予想通りのラスト。
分かってはいたけれども、そのラストにはして欲しくなかったです。
それだけが残念でした。