NHK大河ドラマ総集編DVDシリーズ 国盗り物語
原作どおり前半が平幹二朗の斎藤道三編、後半が高橋英樹&近藤正臣の信長&光秀編の二部構成になってます。平みきが最近の気持ち悪いだけの演技とは違ってあまり力みの無い好演、高橋&近藤そして秀吉の火野正平や濃姫の松坂慶子等々、実に若々しく魅力的です。元々中味の濃い内容に他の司馬作品のエピソードを無理なく盛り込んだシナリオと勇壮なテーマ曲を得て、素晴らしいスピード感に溢れる大河屈指の傑作だと思います。他の方もコメントされてますが、惜しむらくは短すぎる。オンタイムで見ていたときの記憶では、もっともっと他にも良いシーンが有りました。「黄金の日々」のように完全版でのリリースを願います。
それからNHK大河総集編シリーズに共通している事なんですが、チャプター割りをもっと丁寧に設定できないものでしょうか?特典映像も無いし、ライナノーツもしょぼいし、値段が高い割りには単に録画して見せているだけという感じです。如何にもNHKらしいサービス精神の無さを感じます!!
名短篇ほりだしもの (ちくま文庫)
『とっておき名短篇 (ちくま文庫)』に続く姉妹篇のアンソロジー。収録作品全体の面白さという点では『とっておき名短篇』と比べて落ちる気がしましたけれど、本文庫には嬉しい出会いと、「えっ!」という驚きがありました。
嬉しい出会いというのは、このアンソロジーで初めて読んだ伊藤人譽(いとう ひとよ)の作品を読めたこと。「穴の底」「落ちてくる!」の二篇が収められているんですが、いずれも、絶体絶命の状況下にある主人公の焦り、不安が、作品のテーマになっています。ウィリアム・アイリッシュ(コーネル・ウールリッチ)の短編小説を、幻想、ホラー風に仕立てたらこうもあろうか、というような味わいの短篇。なかでも、窮地から逃れようと必死になる主人公の男の行動と心理に、ぞくぞくするサスペンスを感じた「穴の底」が出色の逸品。いやあ、ここで読まなければ、おそらく一生出会うことはなかっただろう作品。紹介してくださった北村薫さんに感謝です!
片や、「えっ!」という驚きを味わったのは、宮部みゆきさんとの解説対談の席上、作品の謎に絡む北村さんの発言に触れた時でした。作品は、石川桂郎(いしかわ けいろう)の「少年」。この短篇のある謎をめぐって、宮部さんと北村さんが違う受け止め方をしている。私は、宮部さんとおんなじことを考えていた。でも、北村さんの解釈を聞くと、「そう推測したほうが、この作品の奥行きは深くなるかも」と、そう思ったですね。果たして、作者はどう考えてこの謎を提出したのか。北村さんの解釈が合っているかどうか、この作品からだけでは判断できません。謎は謎のまま残る。でも、こんなふうに解釈すると、作品に違った側面が生まれ、深みが増すと知って、何か得をした気持ちになりました。
本文庫の収録作品は、以下のとおり。
宮沢章夫「だめに向かって」
宮沢章夫「探さないでください」
片岡義男「吹いていく風のバラッド」より『12』『16』
中村正常(まさつね)「日曜日のホテルの電話」
中村正常「幸福な結婚」
中村正常「三人のウルトラ・マダム」
石川桂郎「剃刀日記」より『序』『蝶』『炭』『薔薇』『指輪』
石川桂郎「少年」
芥川龍之介「カルメン」
志賀直哉「イヅク川」
内田百けん「亀鳴くや」
里見とん「小坪の漁師」
久野(くの)豊彦「虎に化ける」
尾崎士郎「中村遊廓」
伊藤人譽「穴の底」
伊藤人譽「落ちてくる!」
織田作之助「探し人」
織田作之助「人情噺」
織田作之助「天衣無縫」
おしまいに、編者の北村薫、宮部みゆきの解説対談「過呼吸になりそうなほど怖かった!」(於 山の上ホテル 2010.9.28)
バンクーバー五輪フィギュアスケート / 永久保存版 オリンピック大特集
テレビの前で燃えたバンクーバー五輪のフィギュア。
思い出に、なるべくたくさんの選手の写真がほしいとこの本を選びました。
一応、出場選手は全員、小さくてもカラー写真があります。
おおまかな内容は
・巻頭グラビア
ペアやアイスダンスも含め、全メダリストの1ページの大きい写真。
・スペシャルインタビュー
浅田真央、ライザチェック、プルシェンコ、高橋大輔の
カラー写真入りインタビュー記事。
・メダリスト以外の選手の大きい写真は
小塚孝彦、織田信成、鈴木明子、長洲未来が1ページ
安藤美姫、ランビエル、ジュベールは2ページ
ジョニー・ウィアーの写真は3ページも!
キム・ヨナもあと一枚はあります。
・その他、メダリスト記者会見ハイライト、現地レポート、日本人審判のインタビュー、
点数表や、コラム等読むところもまあまあ。
・エキシビ、開会式、閉会式の写真はまとめて。
結果、小塚、織田、鈴木選手のSPの写真はなくて
外国人男子シングルの写真が多いです。
3人のも、増やしてほしかったので、4点。
アマルフィ 女神の報酬 オリジナル・サウンドトラック
あまりに劇中に出てくるサラブライトマンの歌とストーリーのカブリがいいんですが、このサントラにはサラの歌は入っていないんです。ですが、サントラとしての選曲はいいと思いますよ。僕は「アニュス・デイ」という曲が凄いいいですね。もともとミサ曲なんですが、幻想的な曲を好まれる方で、かつメロがはっきりしているものがいいという方なら必ず気に入りますよ。「Timetosaygoodbye」のインストもいいですね。サラブライトマンの歌が聞きたい!という方は別にサラブライトマンのアルバム「Time to Say Goodbye」を購入されることをお薦めします。全体的に邦画のサントラっぽくない雰囲気ですが、クオリティは高いと思います。菅野さんはTVドラマ「不毛地帯」も担当されてます。詳しくは以下を参考にしてみて下さい。(WIKIPEDIAですが)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%85%E9%87%8E%E7%A5%90%E6%82%9F
踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! シナリオ・ガイドブック (キネ旬ムック)
映画の内容は別にして、本としてはかなり良い仕上がりとなっています。
作りとしては、OD1からはあまり変わってません。
ただ、出演者のインタビューが多くなったと思います。
かなり分厚いので、電車で読むには難しいと思うので、家で地道に読むしかないでしょう。(それぐらいのボリュームです)
ファンの間で、否の方が多かった演出などについて監督などのコメントがあります。
自分としても納得は出来なかったけど、「そういう考えなんだぁ」と知れた事には満足しています。
映画の内容に満足してなくても、ファンなら買っても良いと思います。