ねこぢる草 [DVD]
原作を知らずに見ました。
むちゃくちゃ絵がいいです。砂の表現、水の表現、影の表現、不気味なリアリティ。
3DCGじゃない手書きアニメ独特の歪んだ広角レンズでぐいぐい動いてるうちに
ぐいぐいと夢のようなとろーりとした世界に引き込まれていきます。
一応ストーリー仕様にはなっているもののはっきりしたストーリーというもので
進めるわけでもなくキャラクターで進めるわけでもなく、淡々とした心地いい流れが
連なって、ずーっとずーっと見ていたい究極の心地好い快感アニメ。
ちょっと落ち込んでる時とかに見ると、元気を押し付けるようなものより
元気が出たりするのが不思議ですw
いつでも見れるように手元に一つDVD置いておきたいアニメ。
萌えでもオサレでもない不思議なアニメですがもっとこういうアニメ作って
欲しいです。
ぢるぢる旅行記 (インド編) (Bunkasha comics―Manga Aloha! series)
なかなか手厳しいレビューもありますが……、私はけっこう好きです。
インドの安宿を渡り歩く旅行なんて、実際自分ではできそうにありませんが
これを読むと「うわ〜〜、たいへん」って
まるで自分も行ってきたかのように実感できて楽しいです。
それだけで、いいのではないでしょうか?
ねこぢる劇場 [DVD]
『ねこぢる草』。『ねこぢるy』。そしてこの『ねこぢる劇場』。そのどれもが深淵なるねこぢるの井戸に桶を吊るし入れた作品です。汲めたナニカをぎゅっと濃縮したのが『ねこぢる草』。できうる限り過剰な演出など避けて丸かじりしてみたのが『ねこぢる劇場』。この世で最もその井戸のそばにいたのに、否、いたればこそ持ち得た生前の姿・声・呼吸・思考・嗜好・生き様・残された直筆のメモや夢日記を材に作品の深化を試みた『ねこぢるy』。…ねこぢるyの解釈にはわだかまった違和感がつきまとったためか私は好きにはなれなんだ。しかしてアプローチの仕方はそれぞれながらもどの作品にも共通して、 あのどこ見とるかわからん目をした猫への畏怖、興味、共感が充満しているような気がする。カール・セーガンよろしく無闇にパラノイックに構えて分析するのも勝手だし、単なる数多ある娯楽の一つの形としてあろうとしただけだろうと遠巻きにその存在をとどめておくのもいい。実際、知り合いなんかはねこぢると和田ラジヲを同じ棚に並べていたし、解釈はいくつあってもいいと思います。たった一つの解釈以外は認めない!なんてケチクサイ作者でもないでしょうから。一度心にこびりついたら、ちょっとやそっとじゃ忘れられない。憶えやすいのは見た目だけにそれはあらず、誰しも心では渇望していながら、そう易易と表立っては言えない出来ない荒事をあの猫はやってのけてしまいます。このDVDの特典映像にガロ表紙集が収録されてて思い出したのが「物や人の本質を瞬時に見抜けてしまう人。またそれを素直に口にしてしまう人」とする、根本敬さんのねこぢる評。なんかステキダワー。