Weekend in Monaco
ラスフリーマンというギタリストは個人的には非常に高く評価している人物。なぜかと言えば、アンサンブルがきれいで、アレンジも磨き抜かれているからだ。これはアレンジにかなり時間をかけているのだろうね。そうそう音楽は時間をたっぷり十分かけないといいものができないんだよ。ぶっつけ仕事じゃだめね。職人なんだからさ。その点このラスフリーマンは日本の俗に言うFUSION=とっくに絶滅したジャンルのはず= GUITARISTにはない、つきぬけた洗練=輝く程の音の光沢が存在する。このようなレベルの高いサウンドならばアメリカのジャズチャートでトップになってもおかしくない。テクニックがあるから素晴らしいのではない、テクニックは感動を伝える手段=ここを履き違えている日本人はかなり多いし、その呪縛から逃れられていない人物も多い。ラスフリーマンはそんな心配はいらない。だれでも心底楽しめて、そしてサウンドがかなり洗練されているクオリティーの高い作品を時間をかけて作り出す=過酷なアーティスト間のセールス競争があってのことである。つうわけで、このアルバムはエンターテイメントとして立派な音楽だ。だがしかし、こういうのがだれにでも作れるわけではない、このことが重要だ。サウンドがかっこよくて、アレンジに時間をかけた作品ならば、みんな買うのだ。これは買いだ。
Cote D'azur
今回はコートダジュールへの旅に触発された作品らしいですが、サウンド的には1作目当たりのスムースジャズに回帰した繊細な仕上がり。ジェフ カシワの復帰二作目で安定感倍増。cut5 7 10等良い仕上がり。ジャケットはお約束。インナーデザインはラス自身のイラスト。ゲストも歌ものの収録もなく、直球勝負のRippingtonsサウンドという感じです。
Modern Art
RUSS FREEMAN率いるリッピントンズ、息が長いですねー。ここまで来ると、やれマンネリだの、進歩がない、レベルが下がっただのと辛口評価が多くなるのが世の流れですが、スムースジャズでは、変化しないこと(すなわち継続)も大いなる力量の成せる技だと理解しています。予定調和を好まない向きにはハナからお勧めしません。今回も安心して聞ける、まぎれもない彼らだけの上質サウンドです。デビュー当時からのファンとしては、心から「頑張れ!」と言いたいです。
Best of
GRP期のリッピントンズのベストアルバム。
代表曲の#2他#3、#8、#10など人気曲が揃っている。
アルバム未収録の#1、#6も収録。
個人的に気に入っているナンバーが入っていなかったのは残念だが、
おいしい所はきちんと揃っている。
リッピントンズ最盛期の音をパッケージしてて、
う〜ん、いつ聴いても心をときめかされる。
夏の日は勿論、ドライブに最適なアルバムだろう。
尚このアルバムを持ってGRPを後にし、
自己レーベル、ピークと共にウィンダム・ヒルに移る(現在はコンコードを親会社としている)。
以後メンバーを固定し始め、音楽性も変わってくる。