陽だまりの樹(四) [DVD]
ビックコミックに連載された手塚治虫後期作品のアニメ.
幕末を描く作品には武士や革新的な人々を描くことが多いが,
陽だまりの樹では手塚治虫自身の曾祖父で蘭方医の手塚良庵という実在の人物の視点から幕末を捉えることで,明治維新への変遷を中立的な立場から捉えているところが大変おもしろい
陽だまりの樹 (5) (小学館文庫)
時代の波とは言い難いが、日本史の雲行きを暗示するかのようなコレラの流行があり、蘭方医学はみとめられたが、将軍家定の死により政権は交代する。井伊に依る独裁政権である。
この歴史のうねりに、またしても良庵や万次郎は翻弄されるようになるのである。
陽だまりの樹 (4) (小学館文庫)
<主題・副題> 幕末~明治 生命と医学(ややフィクション)
<ネタとして> 曽祖父の伝記
良庵は大阪より江戸に戻り、嫁をもらい父の仕事を手伝うようになる。医療業界にも政治の大きな渦が押し寄せ、彼等蘭方医の人間も翻弄されるようになる。
万次郎も自分の知らないところで、時代の波にまきこまれながら、日々を生きぬいている。
陽だまりの樹(九) [DVD]
手塚治虫が自身の先祖を通して江戸時代末期を描いた作品の、アニメーションの最終巻です。始めのうちは手塚の先祖を中心とした幕末の西洋医学史という感じでしたが、徐々にもう一人の主人公である伊武谷を通して見る徳川幕府の最後を描いている、という感じになりました。
時代の変わり目には、その変化に乗って生きていける人間と、変化を受け留めきれずに自分の慣れ親しんだ生き方に殉じていく人間がいるようです。どちらが正しいというわけではないでしょうが、300年あるいはそれ以上続いていた武士の世の中が滅んでいくことを受け入れることが出来なかった人たちは多くいたのだろうと思います。そんな武士の一人が伊武谷だったのだと、しみじみと思わせてくれる最終話でした。
また、何度も見返したくなる作品です。やはり手塚の原作の力によるものなのでしょうか。
陽だまりの樹(七) [DVD]
ビックコミックに連載された手塚治虫後期作品のアニメ.
幕末を描く作品には武士や革新的な人々を描くことが多いが,
陽だまりの樹では手塚治虫自身の曾祖父で蘭方医の手塚良庵という実在の人物の視点から幕末を捉えることで,明治維新への変遷を中立的な立場から捉えているところが大変おもしろい