フェアウェル・ツアー・ライヴ
タイトルとは裏腹にドゥービーBros.はオリジナルメンバーであったトム・ジョンストン(vo、g)がミュージックシーンへ本格的に復帰したこともあり、'87年の再結成ツアーで復活し、'89年には再結成後初のアルバムもリリースすることになります。本作はドゥービーBros.が行った'83年の解散ツアーのドキュメンタリーとして編集された一作('83年作)。
流れとしてマイケル・マクドナルド(vo、key)時代のラインアップで、所謂、後期ドゥービーBros.の色合いが色濃い部分は否めませんが、それでも初期の作品も幾つか入れられており、最後の2曲ではT.ジョンストンがバンドに合流して[16]、[17]をメインで歌うなど、それなりにファンサービス的な要素も入れ込まれています。
単なるベスト盤として見る事もできますが、少なからず解散時までオフィシャルにはライブ盤は無かった(と思います)ので、解散前ドゥービーBros.の最初にして最後のライブ盤という位置づけでもいいかなぁと思います。
最近は紙ジャケ仕様などでドゥービーBros.の一連の作品がリリースされているようですが、本作は何故か蚊帳の外ですね。版権がややこしくなっているのか知らん?
アリアンロッド・サガ・リプレイ・ゲッタウェイ(1) 革命)黒星マーク)センチメンタル (富士見ドラゴン・ブック)
とても面白いリプレイです。
サガで確立されたピアニィの覇権に対する革命を志すという、なんとも楽しいセッティング。
PCにも、イラストレータの渋沢さん、声優の大竹さんを配する豪華キャスティング。
2Eの入門ということもあるのでしょうが、レベル1からのスタートです。
しかし、藤井さんいわく「納得させられれば、ピアニィ達を倒すのも可」というお墨付きをもらったとの事なので、今後が非常に楽しみです。
この、「納得させられれば」という条件を満たしやすくするため、キャラ設定&ストーリーが非常に凝ったものになっています。
ピアニィの殺意をそのまま継承している少女、メルトランドのヒースの転生体等のキャラクター。
ストーリーでは恐るべき戦闘力をもつアノ人も登場しますが、その描写の楽しいこと、読み手をまったく飽きさせません。
サガ各話でいろんな設定がくっつけられたのを旨く利用していて、これまで読んできた人には自信をもって薦めます。
藤井忍さんという書き手、これまで数冊リプレイを出版されていますが、どれも楽しく読める佳作です。
丹藤氏と共々、今後注目のライターです。
※アリオンを知らないのかぁ、DVDを御覧になることを勧めます。
菊池さんがラスィとかでやる、「フッ」とかの笑いの元ネタはアリオンのアポロン(鈴置洋孝さん)ですし、
アリアンロッドファンブックのアザゼルを演じた方は、アリオンのアテナ(勝生真沙子さん)です。
アテナがヒロイン・レスフィーナを鞭でしばく、アポロンがアテナを口封じで殺害する等の名シーン、
「レスフィーナは僕の妹だ、でも好きなんだぁ」等のツッコミ上等の名台詞など、見所満載です。
ゲッタウェイ デジタル・リマスター版 [DVD]
スティーブ・マックウィーン主演、サム・ベッキンバー監督の「ゲッタウェイ」です。バイオレンスアクション映画の傑作でしょう。登場人物達は面白いほどみんな「裏切ります」。いろんな人が本当に裏切ります。奥さんまで銃を向けるマックウィーンの苦悩。友人はモチロン、脇役の獣医の奥さんなんて、清清しい程の裏切りようです。
でもその中で、ラストはキリッと引き締まる場面で終了です。最後はきっと裏切られませんよね。でもどうかな。。。
ゲッタウェイ [VHS]
97年にアレック・ボールドウィン、キム・ベイシンガー夫妻共演でリメイクされたオリジナル。 もちろんオリジナルの方が、ストイックでカッコイイ!!!
サム・ペキンパー監督特有の乾いた映像と、この映画の競演がきっかけで後に結婚したスティーブ・マックィーンとアリ・マッグローの愛憎入り混じったケンカのシーンや、ショットガンが火を吹くアクションでアメリカン・バイオレンスムービーの走りとなった作品。 必見です!
ブラジル風バッハ
2000年作品、ベルリン・フィルの正規チェリスト12人によるブラジル音楽作品集、いかにもな印象を受ける厳かな雰囲気を称えた演奏集です、
BPO 12 Cellistsの名義でビートルズ集・ポップス集・映画音楽集なども発売されています、
本作はヨーヨーマによる北米カントリー音楽へのアプローチ作品「アパラチアン・ワルツ」等の成功に刺激された企画品であることは明かで、聞き手がCDに何を期待するかで評価は分かれると思います、南米音楽らしい熱さを期待するならオリジナル作品を聞いたほうが良い事はもちろんです、
ベルリン・フィルの目的は欧州クラシック音楽を最良に演奏する事、その正規団員達による演奏ですからあくまでもドイツ風の解釈とアレンジによる南米音楽です、普段は隙間恐怖症とも呼ぶべき高密度の演奏を誇る高度な奏者たちが演奏する事で曲のもつ構造的な隙間のようなものがかえって明確になっている点が日常的にブラジル音楽などを聞いている評者にはとても楽しめるBGM集と感じました、視点をかえればこれらの曲を演奏するにはベルリン・フィルほどの技術的な成熟はかえって邪魔であるともいえるでしょう、