明日の言付け
歌手の一青 窈が綴る詩とエッセイを纏めた一冊。
歌としてのメロディにのせた時の面白さとは違い、
言葉を一つ一つ自分のペースで楽しむ面白さがあります。
言葉の魅了。不思議。
そういうものを改めて感じさせられました。
短歌の作り方、教えてください
角川から出版されている月刊短歌誌「短歌」で連載していた、
1年半に渡る連載を再編集し、単行本化したものです。
「短歌」で何度か読んではいたものの、まとめて読んでみたくなり、
この本を手に取りました。
作詞もする歌手の一青窈さんに、俵万智さんが短歌の手ほどきをするもの。
毎回、一青窈さんが5首を作成、それを俵さんがアドバイスをし、
また一青窈さんがアドバイスを受けて推敲作を提出するという、往復書簡のような形です。
とにかく、短歌を詠むものとして俵万智さんが先生とは羨ましい限り!!
最初は、短歌はほとんど作ったことがないという一青窈さんが、
5・7・5・7・7という、短歌の定型という概念になかなかついて行けないようで、
送られてくる短歌は、短歌というより短めの詩といったものが多く、
俵さんもアドバイスに四苦八苦している様が伺えました。
徐々に定型が身について、1年も経つとリズム感のある短歌が詠めるようになっていて、
俵さんからも、早くにOKが出るように。
一青窈さんの短歌の材料を取り出すところや、普段、こんな風に物事を見ているのかと...いうのも感じられて、
なかなか面白かったです。
中には、意味深な短歌もありました・・・。
俵さんのアドバイスも具体的で的確で、とても参考になりました。
自分で詠んだ短歌を推敲する時の、参考書にも出来そうです。
ハナミズキ プレミアム・エディション(2枚組) [DVD]
良い映画だと思います。主演のお二人も素敵です。私は娘2人の父親ですがこの映画を観ているとハナミズキという美しい花をとおして亡くなった父親が紗枝を見守っている気がします。本当に愛し合う2人が絶対的にすれ違いにならないようにそっと手を差し延べている気がします。父親にとって娘は特別です。まだ5歳の幼い娘を残して死に行く事はさぞ心残りだった事でしょう。その思いがハナミズキの花びらに込められているように思えるのは私だけでしょうか。恋人が亡くならなくても良い映画は創れるのです。今度はハナミズキが紗枝と康平の子供を見守っていくでしょう。余談ですがカフーを待ちわびても心がほわっとする映画でした。新垣さんは透明感のある素敵な女優さんだと思います。
TERMINAL
小林武史節が全開のサウンド。
ベタなんだけど、聞き飽きない。ギターのカッティングも、ストリングスの使い方も。
そしてSalyuの声とよく合う。
「プラットホーム」「I BELIEVE」とか特に暗めの曲なんかが。
ハナミズキ スタンダード・エディション [DVD]
北海道の荒涼としたものさびしいけれどなんだか暖かい風景が良かったです。
あとはどうなんでしょうか、特に印象に残ったことはあまりないです。
北国はよく行きますが東北とはまた違う雰囲気ですね。
個人的には風来坊でなんとなくチャラチャラしてそうなんだけど結構しっかりしてる北見先輩が好きですね。
日本で最後に別れるときのシーンが好きでした。すごいかっこいいセリフとか言うのかと思ったら「俺もわかんねえ」一回りしてすごく素敵でした。これはいいですよ。
なんか主人公をいったん突き放すのが妙に気に入りました。すぐ肩寄せ合ってベタベタしないのがいいんですよね。
逆に主人公の方が彼女を求め過ぎてフガフガしすぎなんですけど彼も最後の方はちょっと距離を置ける冷静さが身について北見先輩に近付けたのかもしれません。
すぐに遠方から仕事をほっぽって帰ってこないのはいいですね。お互い焦らず泳がせる、若者の恋なんですが一段二段レベルアップして最後は二人ともなんとなく余裕のある感じに出来上がってるのが好感持てました。
それにしても北見先輩には浪々と飄々と生きていてほしかったですね。彼に死という結末はちょっと違うような気がしました。
あと新垣さん目当てでこれを見た人は東北へ行きましょう。ああいう感じの女の子はいっぱいいます。私、出身は東北ではないんですが結構足を向けます。ああいう感じの子がいっぱいいます。
でも新垣さんは沖縄なんですよね。すごい東北のDNAを感じます、不思議です。
はじめて声を聞いたときはアニメって感じだったのですが自分の耳が慣れたのか大人ぽくなったのかだんだん気にならない程度に低くなってきてますね。
あと残念だったのはヒロインが英語を生かして働くという漠とした目標ですね。
これがなんとなく真面目でしっかりした性格設定と違和感というか齟齬を生んでました。
結局最後まで英語を使うだけなの?もっと詰められなかったの?みたいな脱力感を生みました。
ただ最後まで見るとあれがそういうことなのかと解釈すれば微笑ましくはあります。
でもあの几帳面な性格とぼんやりした目標設定は微妙ですね。
北国の若者の描写はほのぼのしますね。アホだけど根がいいというか憎めないというか混じりっ気なしのお人よしさというか、いがみ合ったり嫉妬しても元々からっとした性格だから持続性が無いもんでなんだかんだで仲直りしてるし。
二人の恋よりもこっちの方がリアリティーあってよかったです。