恋の罪 [DVD]
冨樫真が凄いまさにこの一言です。
神楽坂恵も頑張ってましたがやはり冨樫真の存在感の方が上です。
他の女優陣を喰っちゃってます。
今の日本の女優でここまで演技できる人は中々いないと思います。
ドスの効いた声、表情、二重人格の使い分け、凄かったです。
特にナイフを持って重役を脅すシーンが凄いです、迫力があります。
『なんか言ったかぁ〜??おぉーーーい!!!!』
愛のむきだし
個人的にはすでに今年No.1映画確定と言ってもいい、
極めてむきだした面白さを誇る邦画「愛のむきだし」ですが、
この原作本は映画では描かれなかった各キャラクターの
心理描写もあって、更にキャラクターに感情移入でき、
物語の描写も微妙に映画と違う点もあるので、
その差異も楽しめると思います。
冷たい熱帯魚 [Blu-ray]
大規模熱帯魚店を経営し、人当たりが良く面倒見のいい村田という中年男が、本性を表すのに時間はかからない。夫婦生活は冷え切り、すべてに無気力な主人公の社本が、何の抵抗も出来ないまま、村田の共犯者になっていくのも、あっという間。
登場人物はそれほど多くありません。しかし、そのだれもが凄い。怪演といってもいい。黒沢あすかと神楽坂恵、この二人がエロいです。
しかし何といっても、でんでんですね。凄い、凄すぎる。人の心理を一発で見抜き、飴と鞭を自在に使い分ける男。日本映画史上稀に見る、サイコキャラ。この村田を演じるのは、どちらかと言えば人の良いおっちゃん役のイメージが強いでんでん。このミスマッチが実に上手い。
村田という男は、エネルギッシュだが、どこか人を惹きつける魅力を持つ。そうして他人に近づき、相手の心の弱い部分を見つけると、一気にその懐に飛び込んで、強引に支配するのである。
エログロ満載、人間の解体などショッキングな描写も多いですが、どちらかと言えば生々しさよりもスプラッター映画の様で、シーンによってはコミカルですらあります。
想像を絶するほど残酷なのに、もはや悲劇なのか喜劇なのかもわからない危うい世界。村田夫妻に罵倒されながら、アリバイ作りの口裏を合わせる練習シーンには、黒い笑いがこみあげるし、村田と妻が行なう死体解体作業は、濁った血と肉片にまみれて壮絶な状況で、テキパキと楽しげ。
また、ちょっとネタバレになりますが、村田が○○で刺されるショッキングなシーンで発する「社本君、ちょっと痛いよ」のセリフには、つい笑い声を出してまった。
村田が繰り返し口にする「ボディを透明にしちまえばいいんだ!」の言葉は、実際の犯人の言葉だそうですが、本作は狂気のファンタジーなのかも知れない。(怖)
人間の中に確かにある、ダークな側面を、エロスとタナトス全開でたたきつける。生理的にダメという方もあるでしょうが、本作には抗し難いドス黒い魅力がある。