エッセンシャル・キリング [DVD]
アラブ兵らしき男が米軍風の追跡隊に追われて、
どこの国とも分からない乾燥しきった丘陵や雪山をひたすら逃げる。
軍人、民間人見境無しに、生き延びるためのエッセンシャル・キリング
(絶対必要な殺害)を重ねる男は、傷つき飢えに苦しむ手負いの野獣と化し、
蟻や木の皮を口にし、生魚に齧り付き、果ては赤子を抱く母親を襲うと、
乳房にしゃぶり付いて母乳まで呑む始末。
映画は冒頭からエンディングまで、一切の状況説明無しに、
一言も言葉を発しない逃げる男を捉えるだけで、
最後は、観客も男の行方を見失ってしまうという徹底振りです。
『アンナと過ごした4日間」のイエジー・スコリモフスキ監督は、
寡黙であるがゆえに饒舌に語りかけてくる映像の特性を生かすために、
極限状態に置かれた理性を失った人間の獣性だけを見せて、
観客の想像力に問いかける事で、問題意識を多く持つ観客ほど
諸々の裏読みが出来る作品に仕上げています。
監督曰く『「ランボー」とタルコフスキーの作品を足して割ったような映画』
だそうですが、残念ながら『ランボー』程劇的ではなく、
タルコフスキー程詩的ではありませんでした。
The Ultimate Bourne Collection [Blu-ray]
内容は皆さんが評価しているとおり、文句なく面白い。
「殺し屋」という日本語の響きは陳腐だけど、無言で
息使いとぶつかり合う音だけが聞こえる格闘シーンは、
見ている側も息をつく暇もないくらい圧倒されて、
リアル感を与えていると思う。
それと3作ともカーチェイスが半端じゃない。
ブルーレイで画像も音声も最高で、買い換えてよかったです。
ただ、当たり前ですがパッケージはすべて英語表記なので、
パッケージを見る楽しみがないかな。
単品の日本版も安くなったけど、ボックスだし英語表記でも
いいという人は買いですよ。
Norwegian-English Dictionary
ノルウェー語を学習し始めたばかりの人でも難なく使えます。英語が苦手な人や、旅行の時だけ使いたい人は、Berlitzの方が表記が簡潔でお手頃ですが、ノルウェー語の文章を丁寧に読むならこの1冊は定番として手元に置くとよいでしょう。ノルウェー語の発音や文法についても、冒頭で簡単に述べられています。ペーパーバッグ版は、使い込むうちに解体の恐れが出てきますのでご注意を。