ロウ・アンド・レア [DVD]
結局、時流に乗り切れず、メロディック・ロックの希望の星だった彼らも、新作スタジオアルバムの発表と共に姿を消すこととなった。本作は、そんな彼らからの惜別の作品とも言える。
現時点で最後のとおもわれるステージをフル収録(同内容のCDも付属)、あとはバックステージ映像やスタッフが個人用カメラで収録した映像なども収められている。
付属映像は、ダレン・スミスの雄姿、メンバーの長髪も見えるなど懐かしさがあふれるが、映像・音声ともにクオリティが完璧でもないので、その点は差し引かねばならない。こうしたホームビデオ映像しか残っていないとしたら、彼らの不幸がそこに見える気もする。
最後のライブも、既に言われていることだが選曲にやや難があり、決定版選曲となっていない上に、心なしか演奏自体が淡白な気がする。(「ウェイト・オブ・ザ・ワールド」発表時のライヴDVDの方が数段魅力的)このあたりにも、彼らの不幸を垣間見るのは私だけだろうか。
最後のスタジオアルバムの完成を、ファンは本作を鑑賞しつつ待つことにしよう。
それにしても、彼らの解散は、残念でならない。。。
Weight of the World
カナダのハードロックバンド、ハーレム・スキャーレムのアルバム。2002作
1993年の2nd「mood swings」は、その抜群の演奏力とメロディアスなサウンドで、今なお
名作として語られる作品だが、バンドはその後目指す方向性と商業音楽との狭間に揺れ、
その音楽性を変化させてゆく。一時はRubberとバンド名すら変えて迷走の時期に入るが、
ここにきてついにバンド名を戻し、HAREM SCAREM名義では6作めの本作を発表する。
ここで聴けるのはあくまでメロディにこだわった、かつてのHSのスタイルだ。
サビでのキャッチーなメロディや哀愁の叙情はもちろんのこと、彼らの場合は、
抜群のギタープレイをはじめとするインスト部分の演奏力、その充実こそが魅力であり、
それが他のメロハー系バンドとは一線を画したアルバムの密度につながっている。
ホープ
ロックナンバーはどれも類型的。華やかさは皆無で、これが最後と言うには余りに素っ気ない。
逆に言えばバンドが私たちにサヨナラと言うのをためらっている様にも感じる。しかし、最終曲のバラードでは、ファン無しでは僕らはクズ同然と歌っており、胸を打たれる。最終曲が終わり、ボーナストラックのイントロが始まった瞬間泣きそうに。 憎いね・・・やっぱりこれが最後なんですね。どうもありがとう・・・
ヴェリー・ベスト・オブ・ハーレム・スキャーレム
ファンには惜しまれつつも解散してしまったメロディアス・ロックバンドのベスト。ライヴで定番だった曲は大体押さえられてるのではないでしょうか。ダークでクールなチェンジ・カムズ・アラウンド、メロディアス・ロックのお手本的ともいえるハード・トゥ・ラブのような楽曲など実に魅力的。後期の解散前までのベスト盤も出ていますが、バンドの歴史を紐解くのに先ずはこちらのベストをお奨めします。
ビデオ・コレクション [DVD]
カナダのメロディアス・ハードロックの雄 ハーレムスキャーレムのビデオクリップ集です。
「スローリースリッピングアウェイ」~「ソウ・ブラインド」までヒット曲を網羅し、バンドの成長(良くいえば?)が見て取れます。
必見は94年トロントでのオリジナルメンバーでのLIVE映像です。
すでにバンドを去ったダレン・スミスの勇姿には、涙なしに見れません。
ファンには必需アイテムです。