惑星のさみだれ 10 (ヤングキングコミックス)
完璧、という言葉を使うのを一切躊躇わない。惑星のさみだれここに完結。
読了後、「素晴らしい」と思わず呟いてしまいました。
「このキャラあの後どうなったの?」という疑問を一切読者側持たせない、見事な幕切れ。
恐らく少年誌に連載されていれば引き延ばし20〜30巻は発売されていたであろう。しかし、それをせず10巻にギュッと濃縮し、スッキリと終わらせた 水上先生の作品に対する熱い想いと、この作品に出会えた事を感謝したいです。
オススメの作品です。
サイコスタッフ (まんがタイムKRコミックス)
設定は料理で言う材料みたいなもので、優れた料理人の手にかかればありふれた材料でもこんなに素晴らしい作品ができる、と改めて教えてもらいました。
ちなみにタイトルの「PSYCHO STAFF」のスタッフとは綴り違いになりますが、成分や材料もスタッフ(STUFF)というそうです。
英和辞書でSTUFFの他の意味を調べた時、このレビューを書こうと思いました。
stuff[stuff]
―価値のないもの、くだらないもの
―才能、資質
「努力に勝る才能なんてない」という主人公のセリフを思い出しました。
さすがにこれはこじつけですが、水上先生ならあるいは・・・と考えてしまいます。
ブラコンアンソロジー Liqueur ―リキュール― (フレックスコミックス)
水上悟志(惑星のさみだれ)
押切連介(でろでろ)
春野友矢(ディーふらぐ!)などからブラコンを期待せず、著者で購入。
結果、おおむね期待通りの良さでした。
他のレビューにあるように三方のファンなら購入してもよさそうです。
それ以外でしたら
表紙のカトウハルアキ、百合原明、小坂泰之らが
あまあま、切なく、健全でそこそこ楽しめましたが
知らない筆者に期待してまで購入するのは避けた方がいいでしょう。
ぴよぴよ―水上悟志短編集Vol.2 (ヤングキングコミックス)
水上悟志さんの二冊目の短編集です。
収録作品はキングアワーズに掲載されたものです。
8話が収録されています。うち、ぴよぴよ3作は連作です。そして前回の短編集げこにありました百鬼町シリーズも収録されています。
どれもおもしろいのですが、自分的には「魔界斬妖伝 ドキドキ地獄変」がお勧めです。
どの辺りかいってしまうとネタバレになってしまうので一応ここまでで。
8巻戦国妖狐
千夜に絡んできた龍のムドが巻き起こす騒動が物語の主軸。しかし、変な話だが重要なのはそこではない。ナント、歴史上のあの人物が登場!そんな馬鹿な!!という、突っ込みどころは満載だが、「水戸黄門」を見ていると思ってスルーしてください。マジで。
真介一行とたまの再開。懐かしのあの人とも再会などもあり、まだ話が膨らみそう。記憶を失った千夜の悩みが狂おしい。千の魔物を内に秘める千夜を「人間だと」言い切るシーンは、なんだか泣ける。本人はある問題で苦しんでいても、他人が別の角度からみたら問題にすらならなっていない。確かに、そういうことはある。
己が力を憎み、力でしか解決できず、力がまた戦いを生む。故に己を許せない千夜!このループからいかに抜け出すか!頑張れ千夜!
どうでもいいけど、お色気が多すぎだろ。この人の漫画に色気はいらん。編集の好みか?
おまけ:この著者、セリフの端々に「頭にも力みがある」等、東洋の身体操作術や精神修養を思わせる言葉がある。なんかしてんだろうな〜。