明日のない空 2 (ビッグコミックス)
1巻よりはハンドボールをやってるシーンが多くなってますが、登場人物たちの、がんばって生きてく姿を描くのが中心で、青春ドラマしてます。
ハンドボールの技術的なところはかなり大味で、厳しい言い方をすれば、知識がないのがばれないようにうまくごまかしてる感があります。逆に実業団が登場して全日本合宿のシーンが描かれるなど、作者お得意の世界がでてきたのは新鮮でよかったです。
貴重なハンドボールを題材にした漫画なので長く続いてほしいなとは思います。
コラソン サッカー魂(2) (ヤングマガジンコミックス)
対サウジアラビア戦の続き。
ピッチ内外に敵を作りながらも自己を主張する戌井凌駕が良いです。
ただ批判するだけだったメンバーがちょっとずつ良い意味で
影響されていくのも頼もしい。
2巻を読み終わり早くも3巻が待ち遠しいです。
コラソン サッカー魂(6) (ヤングマガジンコミックス)
いよいよあとが無くなった日本代表。
予選の最終戦を前にチームの中に生まれた不信感は払しょくされるのか…。
紅白戦でもあくまでシュートにこだわる戌井。
古典的FWなのだが、個性的な熱さでゴールを狙う。
そしてイラン戦開始。
チームの人間関係・試合のかけひきなど、
大人が読んで楽しめる内容の作品だと思う。
明日のない空 (ビッグコミックス)
競技ルールについて塀内さんの理解がいかほどのものか疑問も。
競技者やハンドボールファンにとっては首をかしげたくなるような箇所も見受けられるのが残念。
話はそこそこ面白いんですけどねぇ…
その点で星−2。
勝利の朝 (小学館文庫)
塀内夏子さんの作品のファンですが、この作品を知ったのは、弁護士の吉峯康博さんのブログでの紹介でした。同ブログによると、本作は1993年初版であり出版当時は大手新聞社に取り上げられるなど話題を呼んだものの、現在絶版となっており中古市場でしか入手できず、少年事件の冤罪を無くすため、是非復刊させたいとのこと。最近の冤罪事件に係る世間での採り上げ方を見るにつけ、塀内さんが当時どの様に作品化していたのか興味が湧き、購入して読んでみました。
先ず、塀内さんらしく、相当資料を集めるだけではなく、恐らくは様々な方面への取材等をして自分なりに練り上げ作品としたのだろう、ということは分かります。「冤罪」が発生する状況や、犯人に仕立てられる人の心象風景等は極めて整理されて、読み手にストレートに伝わって来ます。吉峯弁護士が「冤罪を知らない方々への教材としたい」という想いも、理解できます。良作だと思いますので、こうしたテーマに関心のある方は一読をお勧めします。
しかしながら、現在においては、「冤罪」とは、警察や検察の無理筋のみに起因するものでは無い、ということは、最近の障害者郵便悪用事件等での現状を見れば明らかではないでしょうか。例えば、何故上記のような無理筋が出来上がるのかと言えば、起訴事件の99%超が有罪となる司法の機能不全、その土壌の基礎となっていると思料される法曹界・司法界・行政(賢察)界の一体化、等、日本の司法制度そのものが原因であることがそろそろ明らかになって来ていると思います。この作品が出版された17年前においては、ここまでの整理が出来ていなかったので止むを得ないことではありますが、現在においてはやや事象と捉え方が一面的に過ぎる印象が拭えません。
塀内さんの意欲作、力作ではありますが、購入される方はその辺を少し考慮し割り引いた評価をすべきかと考えます。