世界は密室でできている。 (講談社文庫)
「密室」がとてつもないキーワードで、これは単純にトリックの一種だとかいう話じゃありません。いや、もちろん探偵とかトリックとか色々あって楽しいんですけど、そうじゃない精神性としての閉塞感漂う「密室」。
地域の閉鎖性っていう「密室」だとか、家族の縛りっていう「密室」だとか、大人が子どもを守るみたいな名目で閉じ込めちゃう「密室」とか(しかもこういうのって実際よくある。地域の大人で子どもを見守ろうだとか。言い換えりゃ「監視」かもねっていう)。
そういうのをいかにブチ破って、いかに乗り越えるかって話でした。
友人が最初のほうの皮膚のブツブツのくだりで耐え切れなくて断念してましたが、ちょっとそれじゃあまりにもったいない気がする。
ディスコ探偵水曜日〈中〉 (新潮文庫)
迷子探偵、ディスコ・ウェンズディを主人公としたこのミステリ(SF?)の中巻は、名探偵が登場する本格探偵小説のパロディっぽい感じ。
でも、探偵小説とは異なり、時間の経過に伴い謎が解けていくという感じではなくて、ますます謎は深まるばかり。
事件としては、ミステリー作家である暗病院終了(なんかこんな作家がいたような気がする)の謎の死とその舞台となる建物「パインハウス」の謎を解くというものだけど、その謎を解いていく過程で、パインハウスに集結した名探偵たちが、またまた倒れていき、主人公のディスコ・ウェンズディが、その謎を解いていくのだが、時空を超越するような設定があって、どうもまともなミステリではない。
カバラや北欧神話という道具仕立てもミステリっぽいんだけど、なんとも言えない展開で、分かりづらい内容になっている。
でも、その割には読みやすく、また物語に引きこまれていく。主人公を初めとする登場人物も魅力的だし、なかなか楽しい1冊だ。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫)
世界の中心で愛を叫ぶのアンチテーゼだと聞いて読んだ。
私が思うに、世界の中心〜は病気で死んでしまう悲しさとか
恋人を失う悲しさだとか、そういうのが前面に押し出されていると思うが
この本が伝えたいことは、ただただ愛してるということで
それは、病気だからだとか、死によって離されてしまうから
時間が惜しい、一緒にいたい愛してると思うそういうことじゃなく
それはつらいとか寂しくて悲しいとか、独りよがりな感情じゃなくて
ただ、今言葉では言い尽くせないほど愛していて
好きで好きで大好きで
愛しているから傍にいる。
環境とか、状況とかそういうんじゃないんだと強く訴えかける
愛にはいろいろな形があるだろうし、たとえ独りよがりだろうと愛は愛なんだろう
でもこんなふうな愛が本物であり、またあってほしいと思う。
煙か土か食い物 (講談社ノベルス)
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煙か土か食い物 (講談社文庫)
『【文圧】って何やねん?』という人はこの本を読めばいい。
圧倒的なカリスマと激しいイマジネーションに彩られた本書は、
まさに文章の『圧力』たるものを提示してくれる。
こんなにも破壊力を持った攻撃的な本には、お目に掛かったことがない。
暴力的なシーンやグロそうな場面が嫌いな人にはオススメできないが、
それでも目を隠した両手の隙間から、チラリズムで見て欲しいものである。
もちろんチラリズムした目を射抜かれてしまっても責任はもてない。