GRAPEVINE tour 2011“真昼のストレンジランド”(LIVE音源無料ダウンロードクーポン付) [DVD]
前のDVDより映像がきれいで、観ていて迫力がありますね。
また、disc2のドキュメンタリー映像も内容、ボリュームともに非常に満足しています。
あと、オーディエンスが女性ばかりなのは驚きましたw
GRAPEVINE tour2007 “ママとマスター"FINAL [DVD]
尺の関係か、大好きな「南行き」などがカットされてしまったのは
少し残念でしたが、それでもいっぱいいっぱいまで収録してくれてると思います。
何より、このお値段でこれだけのクオリティのものが観れて聴けるというのは
十二分に素敵なことなのではないかと!
いや、ホントにそれぞれ皆さんカッコよすぎですから。
MCとかもうちょっと聞けるとより面白かったのですが、
それはライブに実際に行って聞く方が良いのでしょう。
あと、バインのメンバーの皆さんの喋りが好きな方は、
副音声を聞けばかなり楽しめると思います。
もはやただの雑談!みたいな節も…笑。
でも裏話的なことや、映像に連動した話も聞けて、
何度も巻き戻したりして見て(聞いて)しまいましたよ。
ライブは言うまでもなく素敵です。
完成度も、ファイナルだけあって、高いのでは。
ライブ行った方が思い出すために見るのもいいと思いますし、
もちろん今回のツアーに足を運べなかったという方も楽しめますよ。
シリアス路線も大好き!
MISOGI EP(数量限定 完全盤)
名盤「真昼のストレンジランド」から1年、彼らにとって3枚目のミニアルバムである。
何度か聴いてみた感想は…華やかさはないが飲み潰れた後に出される漬物のように染みこんだ深い味わい…それはごく自然に気持ちいいほど体に染みこむ。耳じゃない、体に染みこむ音だ。こんな音はグレイプバインにしか作れない。
シーンの中核を支えているロックバンドとしての覚悟と「糞みたいなロックンロール」への宣戦布告をを心新たに気負いなく叫び、その教えを説くMISOGI。あくまでベテランであることを主張しない、気取らない、変に説教したりしない歌詞がいい。禊とは神道に進む前に自らの体もしくは意識の穢れを清める(滝などで)行為らしいが神道とは彼らにとってロックのことだろうか。そんな彼らの姿勢は続く2曲目ONIの「この様に二言はない 貴様らに依存はない」の一言でさらに力強く鳴り響く。歌詞がすごく男らしい、かっこいい。そして、続くSATORI,ANATAの神秘的かつ現実的な世界観に浸る。今作の全作曲を手がけるのはドラムの亀井氏なのだが、彼が持ってるセンスが120%の状態で全曲に炸裂している。さらっと聞いただけでは気づかないが聴けば聴くほどハマりこんで抜けだせなくなる。彼の作るメロディが持つ色気とそれを形に出来るグレイプバインは素晴らしい。ANATAはその中でも逸脱。無表情な歌詞と相反する西川氏の歪んだギターが言葉にならない悲しい女の憎悪を代弁している。真昼〜に続いて彼のギターが今作でもいい仕事をしていると思う。…そんな深海を抜け出してたどり着く5曲目YOROIで見せるメロディがまたおもしろい。飛び跳ねて、ぐるぐる回って、僕の胸にグサリと突き刺さる。ラストを飾るのは空に抜けそうなメロディが気持ちいいRAKUEN。メロの軽快さに反して、歌詞が非常にシリアスかつ現実的で重い。「探していた光を見失うのはここがエデンだから」と言い捨てて、このアルバムは終わる。この一言が持つ力が非常に大きくて、忘れられない。世界の色んな情勢にも、リスナーである僕自身のような一般人にも…重くのしかかる言葉だ。仕組まれたエデンを僕らは抜け出さなくてはいけないと…心に強く誓った。
ここ数作品で見せた狂気の空気は真昼のストレンジランドで一部浄化され、テンション高めの曲があるものの今作では平常心で今を見つめている印象を受けた。6曲それぞれがそれぞれの顔を持ち、1曲も欠けてはならないし、逆に言えばこれ以上の収録曲は不要である。おそらくこの世界観をフルアルバムでやると後半がダレてしまう。その点を考慮してるかどうかはさておき、ミニアルバムという形で発表したのは正解だと思う。ちなみに初回版のみ付属のDVDに収録されたスタジオライブもめちゃくちゃかっこいい。
長いキャリアを経て、またしてもこんな名作を届けてくれた彼らに拍手を送りたい。やっぱりグレイプバインは最高にかっこいいロックバンドなのだ。