怪談新耳袋 - ふたりぼっち編 - [DVD]
色んな怖い話を短くまとめた短編集として楽しめる作品。
中でも「訪問者」や[終電」・「黒い人」は独特の怖さがあって印象に残りますね。
この作品の看板なのかな?黒川芽似という方がまた上手く怖さを伝えるような表現、演技をされています(本人はあまり怖い話は好きじゃないそうですが・・かえってそっちの方が自然な怖さを表現しやすいのかもしれませんね)
本編もさることながら怪談一人語りのコーナーもちょっと落ちが盛り上がらないものが多いですが途中経過は楽しかった(稲川順二さんにはかないませんが)
その他製作者の各作品に関しての裏話などをするコメンタリーなども含まれていてボリュームたっぷりでした。
個人的には最後「青いレインコート」はよく意味がわかりませんでした、コメントで詳しい説明があるかと思ったけど、全然見当違いな話で盛り上がっていて結局この作品には触れていなかったの残念。
バナナフィッシュ(1)
吉田秋生の名作中の名作『バナナフィッシュ』のオーディオドラマ版。
だいぶ以前にNHKFM「青春アドベンチャー」で放送していたもので、もう何度も再放送されています。
通常月〜金の1日15分放送で2週間が平均なのですが、これは異例の6週間放送でした。
もちろん原作同様に濃い内容で、麻薬あり、少年売春あり、ドンパチありのハードな展開で、放送用語禁止ギリギリなストーリーを、よくまあNHKさんが取り上げたものだと感心していたものです(苦笑)。
原作から入ると自分が予想した声と違うとか、色々とギャップがあって不満に思う方もいるかもしれませんが、このラジオドラマの脚本はなかなか良い出来だと思います。
原作が大作ですから、どうしても時間の都合上カットしなければならない場面が出てきてしまうのですが、カットの仕方がそれほど不自然でなく、原作の流れを尊重した仕上がりになっています。
演出上、原作にはないオリジナルのセリフも追加されていますが、それがまた悪くないンです。
これなら原作ファンも納得なのではないでしょうか?
確かに主人公アッシュの声が少年にしては大人過ぎるかな、と感じるかもしれませんが、演じていらっしゃる古澤徹さん、とても雰囲気に合っていて、演技も含めて私は気に入っております。
アッシュの親友・エイジをベテラン声優の井上和彦さん、脇を(若かりし)古田新太さんや佐々木蔵之介さんなど今や実力派舞台俳優として有名な方々がかっこよく固めるとゆー配役。
特に佐々木さんの悪役ぶりはスゴい。もうノリノリです。もともと舞台役者ならでは発声をする方なので、オーディオドラマだと映えますね。
CD版はラジオ放送と若干異なるBGMが使われており、また挿入歌(ちょっと切ない……)がついています。
怪談新耳袋 -三人来るぞ編- [DVD]
新耳袋シリーズ。今回も面白いエピソードばかりで十分、楽しめました。今回は黒川芽以主演オンパレード。よく知らなかったのですが、いいアイドルですね(話が逸れた!)
たまたま、隣で見ていた母が、あのショートショートのテンポについてこれず、終始???って顔していたのが、余談ですが笑えました。
海街diary 1 蝉時雨のやむ頃
個人的にこの手の話をかかせると、
もうホントに吉田秋生って「上手い」な――!!! って思います。
なんといっても「そこの空気」の書き方が絶妙に上手い。
この話も、鎌倉の町の海の湿気、山の影、小さくて細い路地、海沿いを走る電車、
そんな生活の空気感が絶妙。
そしてその中での「生活」の書き方がまたものすごくいい。
毎日起きて仕事してご飯たべて買い物して――の、そういう生活の中にこそある
普通であること、人を許すこと、忘れられないこと、好きになること、痛いこと、悲しいこと―――そんなことがもう、あまりにも的確にぐいっと入ってくるカンジがして、
弱ってるときに読んだら涙止まらないかもしれません。
すでに成人した三姉妹の住んでいる古い鎌倉の家に、腹違いの中学生の妹がやってくる……というのも、「生活」への変化なのかもしれません。
学生が話に絡んでくるのは、やっぱり若い子が話に絡んでくると、「動く」からかなー、と思います。最後の話の静けさは、なんだか懐かしくて痛ましい。
海街diary 4 (flowers コミックス)
いつもの生活にはなくても困らないもの、
見えなくても困らないもの、
聞こえなくても困らないもの
・・・だけど大切なモノがきちんと描かれています。
海街には、ふだんはお休みしている方の自分が反応します。
読み終えると、誰かと静かな気持ちでお話がしたくなります。