しにがみのバラッド。〈6〉 (電撃文庫)
確かに優しいというところが6巻には抜けているかもしれません。
しかし「死」に関して考えるならば、けして悪い出来ではなかったと
思います。
つらい死だってあるそういうことを伝えたかったのではないでしょうか?それを知ることも一つの優しさであると思います。
話の内容に関しても背景描写などによってその場の雰囲気
が上手く書かれていて、皆様が批判するつらい寂しいといった
感情を上手く惹きたてています。
内容的にも随分満足させられ★5つあげたかったところですが
やはり優しいというのはこの小説の趣旨だと思うので
その点を考慮して☆4つです
しにがみのバラッド。 (4) (電撃文庫 (0922))
第4巻です。今回はかなり特殊ですね。全部の話がなんか特別のように感じます。
3話+モモのお話という構成ですが、その3話に全て過去に出てきた人物が関わっているのです。そして、モモのお話はなんと、モモとダニエルの出会いと初仕事が書かれています。いや~、けっこう興味深いですよ。
『星くずのため息。』
ヒトミという平凡な女子が、ある人物の死でどこかに心の引っかかりを覚えます。何故かことあるごとにその人のことを考えてしまう。そして・・・、と続くお話
実は、このある人物が過去に出てきた人なのですが、自分的にはとても意外な人でした。その人の名前を見て、思わずつぶやいたくらいですから。
『ホタルノヒカリ。』
死んだ姉が幽霊と騒がれてるのを許せない妹エコは幽霊騒ぎで来る子供達を懲らしめようとします。そして少しのアクシデントがあって、瀬戸コータと出会います。
コータが再登場です。コータはモモに出会った事で、なんと人には見えないものが見えるようになってしまっています。
『しちがつなのか。』
これが4巻の中で一番好きお話ですね。切ないです。内容は読んでから知ってもらいたいので言いません。
『青すぎる空の詩』
モモとダニエルの出会い、そして初仕事です。ダニエルにとっては常識はずれの行動ばかり起こす主人にかなり困惑気味の様子。
やはり、やさしくせつなく書かれています。今回は過去3巻の人物も出てきて、いつもより世界観には入りやすくて、読みやすかったです。
そういえば、最初と最後の部分には、短く書かれているのがありますよね?それが、この先、非常に重要になってきそうです。ただ、読んでみて嫌なざわつきも感じました。きっとこれからはもっと目が離せないんじゃないでしょうか?
しにがみのバラッド。(3) (電撃文庫)
前半ちょっと死神モモの出番が少なく
世にも奇妙な物語のタモリのような存在になってしまってました。
実際、存在を忘れて短編として楽しんでました。
思春期の思考や行動をよく観察できていると思います。
短編とゆー構成上、台詞が多く、情景は想像しにくいです。
頭の中にはほとんど人物しか浮かびません。
1巻からそうでしたが、これは少しずつ改善されてきてますね。
あと、短い言葉や詩的な表現が多いのでゆっくり読むといいかも。
そーゆー表現に慣れていない自分ですが説教臭さや押し付けはなく自然でした。
それからここまで通してアクションシーン?の表現がベタなので改善希望。
そーゆージャンルでないことは承知ですがもう少し工夫が欲しい。
合わない人は1巻で他へ目移りするかもですが
3巻あたりから良さが出ている気がします。
娯楽性はあまり高くなく、最近読んだ他のファンタジー文庫と比較して
続きが気になる!早く読みたい!といった欲求が起こるものではないのですが
ゆっくり時間をかけて読んで子供時代を思い出し、静かな気持ちになれました。
しにがみのバラッド。〈2〉 (電撃文庫)
一巻を読んで、2話がテレパシー云々と「?」なことが多く、感情移入しにくかったので正直続きを読むか迷っていたのですが、2巻はすごく良い、と、個人的には思います。
詩なのか物語なのかそれとも――・・・?
詩が好きでない方にはおすすめできません。
でも。
やさしい気分になりたいときは、どうぞ。