レズビアン(2) 蜜の部屋
千之ナイフ先生のレズビアン第2巻です。
先生の作品には女性同士というのが比較的多いですが、今作はオール女性同士です!
男性もほんの一部出ますが取るに足らないレベルで全然気になりませんでした。ヒロインとは絡みません。
1巻の"少女愛"では男性の絡みがあるのが少し引っかかっていましたので、今回は最後まで安心して読めると思います。
7編あり、内3編は96年の作品でおそらく再掲載でしょうか。(1編だけかなり加筆してあります。)
絶版で、新品だと手に入らない本の話なので嬉しいですね。
13、14年前の作品と同じ単行本に載っているのに、本当に違和感が無くすごいと思いました(笑)
それでも最近の作品は、耽美的な絵柄に磨きがかかって美しいです。
個人的に1編目の「天使達の庭」がオチもあり楽しめました。
また、「森の中の魔女」では、女性同士ということが障害になる話で千之ナイフ先生の作品では新鮮な気がしました。
迷宮のアリス (リターンフェスティバル ホラーワールド)
前半部分が「アリスの不思議な家」「不思議な学園」「不思議な遊園地」の
『アリス三部作』、後半部分が短編群で構成された作品集。 『アリス三部作』は
ちょっとコミカルな、『エデンの最期に』の中盤に収録されているような作品。
反して、後半の短編は「身がわりの鏡」「夢の楽園」等どこかアンモラルで
エロティックな雰囲気のホラーです。『Sister』に収録されているような作品が好きなら
お勧めかな。
全体的にコミカルな面の千之ファン、ダークなホラーの面の千之ファン、どちらも
満足出来る、最近の作品では割とお勧め。あとがきを見るに、作者本人も結構
思い入れがあるようです。
千のナイフ
YMO結成してすぐ位に出たCD。音はYMOの1STに近いが、もう少しアカデミックな感じがします。当時の冨田勲に近い感じはしますが、教授は冨田勲のようにクラシック曲をシンセサイザーの曲で演奏したのではなく、全曲オリジナルの曲です。しかし、このCDが凄いのは教授がこの音楽を製作したときが若干25歳、芸大の大学院を出てすぐくらいの時であるということです。当時このような緻密かつオリジナリティー溢れるシンセサイザー音楽を演っていた人は数えるほどしかいなく、その中でもトップに挙げられるものといっていいと思います。
私はこのCDと次作の「B-2UNIT」の2枚で、この人は(アカデミー賞受賞なんてことがなくても)世界に誇れる天才であると思います。
死太郎くん (ホラーコミックス)
「千之ナイフらしい作品」と言える要素ががんがんと盛り込まれています。
昔小学校の放課後に友達と話したこわーい話に夢中になった気持ちが蘇ります。
シュールでホラーで奇怪な世界があくまで陽気に描かれていてたまりません。
レズビアン 少女愛 (EDEN SELECTION)
過激な表現はある、耽美なエロス漫画集です。レズビアン内容だけのピックアップなので、それでなおさら耽美さを際だたせてます。少女向けエロ漫画とは一線外する品の良さ。それが嫌みにならないのにとても好感が持てました。女性にもオススメです。少女達の大胆だけれど、恥じらいも見せる姿を描かせたら千之ナイフという漫画家の手腕は凄いと素直に思います。